epilogue ページ45
「……マジか」
「マジです。この前二人で飯食ってるところ見たんで」
相澤先生は呆気に取られたように目を見開いていたが、その気持ちはわかる。よくあの二人が……轟焦凍と加賀美Aがくっつけたもんだと思う。
「いや……マジか」
「轟ってやつ凄いっすね。よくあの頑なな奴に折れなかったもんだと思います」
一人殻に閉じ籠って、全部諦めたみたいに笑っていた。
「心操も……何か世話掛けたな」
「俺は特に何もしてないですよ」
似た個性を持ちながら、その厄介さと親の影響も相まってほとんど誰とも会話すら交わしてこなかった人だった。友人、と向こうが思ってくれてたかどうか今まではわからなかったが。お付き合いの報告をしてくれたってことは、多分そういうことなんだろう。
「むしろ大変なのはこれからでしょうね」
「どういう意味だ？」
「いや……加賀美は加賀美だし……轟ってやつは恋愛上級者かなんかだったりするんですか？」
「…………しない、な」
「ですよね」
そんな二人のお付き合いとやらが、何事もなく平和に行われるはずがない。
「あとは先生頼みましたよ」
「何で俺が。心操こそ、同年代としてサポートしてやればいいだろ」
「俺が恋愛アドバイザーとかに向いてると思うんですか」
「あの二人よりはましだろ」
「……やりませんからね」
「ほっとくか」
「そうしましょう」
何か相談を受けたとしたら、聞くくらいはしてやらなくもない。
***
「「へっくし」」
「轟くん、風邪？」
「Aこそ寒いんじゃねえのか。暖めるか？」
くしゃみをしたのは二人ともなのに、何で私の心配しかしないのだろう。それよりなにより、何で轟くんはごく自然に私を名前で呼び始めているのだろう。お陰で心臓の動きがおかしい。
「大丈夫、ありがとう」
「ならいい。でももっとこっちには来てほしい」
「わかっ、た」
どうにも私は緊張してしまう。素顔を晒しての会話というのもだけど、好きな人との会話でもあるから。
轟くんは全く緊張してなさそうだけど。
なら、私も慣れなくては。取り敢えず、目を見て自然に話せるように。そう思い立ち視線を合わせるとすぐに外された。……そっか。
「……個性掛かるの怖いよね」
「っ、違え」
“緊張した”。そう言う轟くんの耳は微かに赤い。
そっか、轟くんも私と一緒なのか。
なら、二人でゆっくりやっていけばいい。そう思ったら、自然と口角は上がっていた。
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えま(プロフ) - えるさん» 読んでくださってありがとうございます！！ 轟くんをカッコよく書けていたなら嬉しいです！！ 加賀美ちゃんの父親についてはご想像にお任せしときますね(*´ω｀*) 続編は、何か思い付いたら書くかもしれません！ 何はともあれありがとうございました！ (2018年11月1日 23時) (
レス) id: 8f82649d25 (このIDを非表示/違反報告)
える - 加賀美ちゃんの青い目って、、もしかしてお母さんと相思相愛になったのは八木さんだったり！？父親はもしかしてっ！？なんて凄い妄想してしまうほど久しぶりにとても楽しいヒロアカ(焦凍くん)小説が読めました！ありがとうございます！ (2018年11月1日 20時) (レス) id: 1eed16b69d (このIDを非表示/違反報告)
える - 轟焦凍君がいつも以上にかっこよく素敵にみえました＾ｖ＾！ (2018年11月1日 20時) (レス) id: 1eed16b69d (このIDを非表示/違反報告)
える - すっごくとっても楽しかったです！ぜひ続編を書いてほしいです＾＾！希望！ (2018年11月1日 19時) (レス) id: 1eed16b69d (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - か○ぴすさん» わーいかるちゃんありがとう！！ 書きたいように書けて楽しかったです() 弔くんのも読んでくれてありがとーう！！ (2018年8月24日 19時) (レス) id: 8f82649d25 (このIDを非表示/違反報告)
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