◆26◆ ページ29
次の日、朝学校へ来てすぐに先生んところに向かった。するとげんなりしたような顔をして俺を制してくる。
「もういい、何言われるかは大体わかってるからな。加賀美から話は聞いてる」
「あの人は悪くない。俺が絡まれたから……」
「あぁ、それも聞いた。でもひとつ違うな、公共の場で個性を使うのはダメだ。今回は聞いた感じ緊急性も低いだろう」
よほど俺は不満があるというような顔をしてたらしい。先生はため息を付きながらこっちを見、そして再度口を開いた。
「……ダメなものはダメだからな。加賀美だってわかってるから俺に知らせたんだ。ただ、もちろん自分勝手な理由で使った訳じゃないからそこは考慮する」
「カウンセリングは？ ……受けさせるのか」
「それも聞いたのか。カウンセリングは受けさせる。……誤解するなよ。何もあいつがヴィランになりそうだからじゃない」
母親の話も聞いたんだったな。
「受けると安心するらしい。他人から、まだお前は大丈夫だって言われた気分になるってな。……そんな安心の仕方じゃダメなんだがな」
苦虫噛み潰したような顔をしながら再度ため息をつかれる。かと思うと先生はこっちを真っ直ぐに向いてきた。どこか試すような顔をしながらだ。
「轟、お前加賀美から全部話は聞いたんだな？」
「ああ」
「それでも加賀美に関わるか？」
「……？ それでもって何だ？」
聞いたらダメなことでもあるのか。そういや、あの人は昨日喫茶店で会ったとき、とうとう一度も話し掛けて来るなとは言わなかった。てことは話し掛けに行ってもいいってことか。
「いや……そうか。ならいい、余計なこと聞いた」
「よくわからねえが……俺はまだ、あの人の話し相手でいられるのか？」
もし。もしも本気であの人が俺を拒絶するなら俺はもうあの人に話し掛けにはいかない。でもそうでないなら、まだ話したい。俺はまだあの人のことをちゃんと知れてない。
先生が小さく頷いてみせた。
「……ああ。加賀美が本気で拒否してないなら話し掛けてやってやれ。あいつはまだガキっぽいとこがあるからな……」
「……それは何となく俺もわかる」
大人びた人だと最初は思ってた。
でも実際は、どこか頼りない、迷子の子どもみてえな人だった。
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えま(プロフ) - えるさん» 読んでくださってありがとうございます！！ 轟くんをカッコよく書けていたなら嬉しいです！！ 加賀美ちゃんの父親についてはご想像にお任せしときますね(*´ω｀*) 続編は、何か思い付いたら書くかもしれません！ 何はともあれありがとうございました！ (2018年11月1日 23時) (
レス) id: 8f82649d25 (このIDを非表示/違反報告)
える - 加賀美ちゃんの青い目って、、もしかしてお母さんと相思相愛になったのは八木さんだったり！？父親はもしかしてっ！？なんて凄い妄想してしまうほど久しぶりにとても楽しいヒロアカ(焦凍くん)小説が読めました！ありがとうございます！ (2018年11月1日 20時) (レス) id: 1eed16b69d (このIDを非表示/違反報告)
える - 轟焦凍君がいつも以上にかっこよく素敵にみえました＾ｖ＾！ (2018年11月1日 20時) (レス) id: 1eed16b69d (このIDを非表示/違反報告)
える - すっごくとっても楽しかったです！ぜひ続編を書いてほしいです＾＾！希望！ (2018年11月1日 19時) (レス) id: 1eed16b69d (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - か○ぴすさん» わーいかるちゃんありがとう！！ 書きたいように書けて楽しかったです() 弔くんのも読んでくれてありがとーう！！ (2018年8月24日 19時) (レス) id: 8f82649d25 (このIDを非表示/違反報告)
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