◆18◆ ページ21
「私なんかと関わらせちゃって、本当にごめんね」
どういう意味だ、と聞く間もなくその人は喫茶店へ俺を導いた。それとほぼ同時に繋がれていた手は離され、名残惜しく感じた。
面を付けた来店者に店員は二三度瞬きしたが、この超人社会だ。すぐに営業スマイルを浮かべて俺たちを席に案内する。飲み物を適当に頼むと、その人は向かいの席で少し寒そうにしていた。袖のない服だと、この店の気温じゃ涼しすぎたんだろう。
「大丈夫か？ 寒いんじゃねえか？」
「ううん、大丈夫。でもありがとう」
何となく笑ったような気配がした。顔が見えねえから、声に出して貰わないと本当に笑ったのかどうかはわからねえ。だからこれは本当に何となくの感覚だった。
「轟くん、大丈夫だった？」
「何がだ？」
「肩とか腕とか。強く掴まれてるように見えたから」
「俺は大丈夫だ。あんたこそ……手首大丈夫か」
「私？ ほら、大丈夫だよ」
かざすように見せてくれた手首には、確かに跡のようなものは見えなかった。
「お待たせしました。緑茶とアイスティーです」
「ありがとうございます」
からんとアイスティーの氷の揺れる音が響く。自分の頼んだ緑茶を受け取り礼を言い、何となくすぐ飲む気にもなれずテーブルの上に置いた。
「この暑いのに緑茶なの？」
「あぁ……飲み慣れたもん頼んじまうから」
「そうなんだ」
手持ち無沙汰にストローでアイスティーをかき混ぜながら、彼女はぼんやりとした相槌を返してきた。からからと氷が鳴る。ひとしきりそれをした後に、グラスを脇に寄せた。
「さっきの、びっくりした。いつもあんな感じなの？」
「そう何度もあることじゃねえが、当たりが強いのは確かだな」
「大変だね、みんな頑張ってるのに。取り敢えず、轟くんが個性使うのを止められてよかったよ」
「……あんたは」
「私のはわかりにくいから。それに……何でもない」
あの時。
あいつらの様子は確かにおかしかった。肩と手の拘束があっさり外されたのは少し怖いくらいに突然だった。
「私ね、轟くんに言ってないことが沢山あるよ。でもこの機会に色々言っちゃうね、察してる事もあるだろうし」
軽やかな口調なのに、ため息のような台詞だった。
「私の個性……前に轟くんに言ったのは一部だけなの」
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えま(プロフ) - えるさん» 読んでくださってありがとうございます！！ 轟くんをカッコよく書けていたなら嬉しいです！！ 加賀美ちゃんの父親についてはご想像にお任せしときますね(*´ω｀*) 続編は、何か思い付いたら書くかもしれません！ 何はともあれありがとうございました！ (2018年11月1日 23時) (
レス) id: 8f82649d25 (このIDを非表示/違反報告)
える - 加賀美ちゃんの青い目って、、もしかしてお母さんと相思相愛になったのは八木さんだったり！？父親はもしかしてっ！？なんて凄い妄想してしまうほど久しぶりにとても楽しいヒロアカ(焦凍くん)小説が読めました！ありがとうございます！ (2018年11月1日 20時) (レス) id: 1eed16b69d (このIDを非表示/違反報告)
える - 轟焦凍君がいつも以上にかっこよく素敵にみえました＾ｖ＾！ (2018年11月1日 20時) (レス) id: 1eed16b69d (このIDを非表示/違反報告)
える - すっごくとっても楽しかったです！ぜひ続編を書いてほしいです＾＾！希望！ (2018年11月1日 19時) (レス) id: 1eed16b69d (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - か○ぴすさん» わーいかるちゃんありがとう！！ 書きたいように書けて楽しかったです() 弔くんのも読んでくれてありがとーう！！ (2018年8月24日 19時) (レス) id: 8f82649d25 (このIDを非表示/違反報告)
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