今度こそ【黒尾鉄朗】 (ページ30)

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黒尾先輩に会って話したいと思った時，運良く廊下ですれ違う。

どうやら黒尾先輩も私と話がしたいらしく，屋上へと案内してくれた。

私から話し始めていいらしく，昨日のこと，お母さんのこと，そして

“求母症候群”について話し始める。

その間黒尾先輩は熱心に話を聞いてくれた。

そのおかげか，私は取り乱すことなく，

落ち着いて話すことができた。

話し終えたところで，黒尾先輩が口を開く。

黒尾『なぁ，その“倫くん”って誰なんですかね､､､？』

A「あぁ。愛知(あっち)にいた頃の幼馴染ですよ。」

黒尾『へー。同い年？』

A「いいえ。私の一個上で，今は兵庫の高校､､､。確か，“稲荷崎高校”ってところに行ってます。」

黒尾『ふーん。仲良かったみたいですね(＾ν＾)』

A「はい！！倫くん，すごいバレー上手で，それで推薦もらって今の高校入ったらしいですよ！！」

久しぶりに倫くんの話を人にするから，何だか楽しい。

黒尾先輩はそんな話ですら，相槌を打ちながら聞いてくれた。

初めは，

胡散臭い笑顔しかしない変な先輩だな､､､。

と感じて，あまり関わりたくはなかったけれど。

今は，とってもとっても素敵な先輩だなって思う。

嘘みたいな“求母症候群”の話もちゃんと聞いてくれるし，

倫くんの話だって，黒尾先輩にはあまり関係ないのに

ちゃんと聞いてくれて。

おまけに，‘私から話していい’って譲ってくれるし，

背は高くて，バレーも上手くて，リーダーシップもきちんとあって。

昨日も私が症状を出して，何も知らなかったはずなのに，

優しく受け止めてくれて､､､。

最&高やないかい！！！！(すいません，Aちゃんに作者が一瞬憑依しましたw)

黒尾先輩と別れてからも，ずっと先輩のことばかり考えている。

そんな私って､､､。

真梨音『まさに恋する乙女』

屋上から教室に戻り，さっきの出来事を美紗姫ちゃんと真梨音に話した結果，こう言われた。

美紗姫『青春青春(＾ω＾)』

やっぱりこれって恋なのかな､､､。