椚ヶ丘中出身の男装女子は烏野高校

うるさい ページ9

停学あけ

今日から学校始まるんだっけ

あ、遅刻じゃん

1週間ぶりに通す制服の袖

うう、慣れない

そういえば、後1週間で4月終わるらしい

家を出ると空が曇っていた

雨降りそう

どうせ走っても間に合わない時間だったので歩いて登校する

学校に着いた時間は2時間目が終わった頃

先生がちょうど出て行ったタイミングで教室に入る

授業が終わったばかりの教室はざわざわしていた

眠い...

席について数秒で瞼が落ちてくる


『やっぱ付け替えようよ』

『か、カルマくん...何をっ？！』

『やだね、邪魔なだけだろ』

パッと目を開ける

やっば。いきなり下ネタ...

楽しかったなあE組

もう戻れない頃の夢に浸っていた

やっぱ授業受ける気にならない

そう思い先を立ち上がりどこか寝れるところを探しに向かう

屋上？

うーん...

下を覗くと中庭が見えた

体育館２つあるんだ

片方...第2の方は部活でしか使わないはず

そう思い体育館の方へ向かうことにした

体育館の裏側は静かなところだった

ここ良いじゃん

座り込むとどこからか猫が現れた

可愛い

紫「陽菜乃に写メ送ろうか」

いきものが大好きなはずだ

写真を送信
カルマ何この写真。てか授業中じゃないの?

あれ...カルマ？

あ、グループに送ってた...

紫紅そう言うお前もな。陽菜乃に送ろうとしたんだけど間違えた
渚可愛いね
紫紅っしょ。体育館裏なう
カルマ渚は授業中じゃないの?
渚休み時間だよ笑

やっぱそうか

そこから猫と戯れて段々と眠くなってくる




『お前は俺らのビジネスのために生まれてきたんだ』
『まぁ私たちが産んだわけじゃないけどね』


『早く飲め』
『吐いたら自分で片付けてよね』

『早くしろ！口答えすんな』



今度の目覚めは最悪だ

思い出したくない、いなくなれ

頭を振る

頭がズキズキと痛む

消えろ、うざい

夢の中のあいつらに叫ぶ

大丈夫、大丈夫

次第に呼吸も荒くなる

気づけば雨がザーザーと降っている

うるさいうるさいうるさい！

あいつらの声が頭から離れない

少しでも気を紛らわすために走り出していた

そして気づいたら中庭にいた

周りは雨の音しかしない

雨は容赦なく私の体に降ってくる


雨に当たり少し頭が冷えたみたいだ



それから長いようで短い間雨に当たっていた

きっと4時間目が終わったのだろう

チャイムの音が遠くに聞こえる

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