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【岩泉 一】いつもの光景 ページ1

〔岩泉side〕




「及川ぁ!」

がらっ、とドアが開いた。
いつも通りの光景の昼休み。

「やっほー、Aちゃん。元気してる?」
「頭ン中のねじ、全部ぶっ壊そうか!?」
「な、なななんか怒ってるみたいだよ岩ちゃん。どうすんの!?」
「知るか。怒らしたのはお前だろ」
「記憶にないんだけど!?」

何やら怒っているAと、怯えている及川。

「気安く名前呼ぶな!名字で呼べ!」
「苗字って、国見でしょ!?弟と一緒だとややこしいじゃん……ね?」
「だったら、英を下の名前で呼んであげれば?嫌がるだろうけど」
「え、嫌がるんだ……。」
「ったりまえでしょ?」

ふざけてんの?とA改め、国見A。
弟の国見とは全く違う性格で、ごらんのとおりなんというか……そうだな、面倒くさいやつだ。

「で、何しに来たんだよ。A」

俺が尋ねると、「そうだったそうだった」と少しAは冷静になった。
国見姉弟は2人とも北川第一出身で、言わずもがな国見姉とは6年の付き合いだ。

マネージャーとかじゃねぇけど、そりゃ仲良くもなる。

「英から聞いたんだけどさ、」
「何聞いたの?」
「及川のおちゃらけ具合よ。中学のころと同じなんだってね」
「練習は真面目にやってるって」
「練習『は』?他はどうなのよ」
「俺のファンの子がさ、ねぇ?」
「ぶち殺されたいの?」

ハァ、とAはため息をついた。

「あのねぇ。ふざけんのはあんたの勝手だけど、それを止める岩泉の身にもなりなさいよ!」
「え、俺?」
「ふむふむ。つまり、Aちゃんは岩ちゃんのために怒ってんだね?」
「ちが、その、言葉の綾ってヤツ!じゃあね!そんだけ!」

Aは怒りなのか、羞恥なのか、顔を赤くして教室を出ていった。

「はは。Aちゃん可愛いー。だってよ、岩ちゃん。……岩ちゃん?わぉ、赤いよ?」
「うっせぇ、あいつのがうつったんだ!」

怒りなのか羞恥なのか。
まぁ、明日になればまた及川に文句言いに来るだろ。あいつ。

【影山飛雄】手袋→



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ミミ - やくさんのがすごく気に入りました!!あの話の夢主verってありませんかね?なんか気になりますwすみません_(。_。)_ (2015年5月26日 22時) (レス) id: 262483848d (このIDを非表示/違反報告)
咲良 - めっちゃきゅんきゅんしました。面白かったてす!特に、最後の赤葦さんでもうK.Oされました← これからも頑張ってください! (2015年1月8日 15時) (レス) id: e0f3f2013d (このIDを非表示/違反報告)
もち - はじめまして!!凄くおもしろかったです!私の萌えるツボをピンポイントでついて来ました!更新、頑張って下さい! (2014年11月17日 16時) (レス) id: fc7d8f1714 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃん(プロフ) - どきどきします!がんばってください!!(*´-`) (2014年11月16日 20時) (携帯から) (レス) id: a75596c119 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リュウ | 作成日時:2014年11月16日 17時

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