番外編．及川徹生誕祭 2 ページ43
落ち着け、落ち着くんだ徹。
Aと二人きりなんて今までだって何度もあったじゃないか。
こんなのへでもない。
「徹、どしたの」
「ヘェ！？」
覗き込んでくるAを凝視できずに、俺の視線ははるか遠くを見つめる。
なんでもない！と誤魔化すと、Aは不審そうな顔で俺から距離をとった。
だめだめだ、俺。
一歩前進したい！とか言ってたくせに、いざこの場面になるとAの顔すら見れないなんて。
今までのクールでイケメンな王子様及川さんはどこに行ったの……！！
うううと頭を抱えて悶々と悩み続ける。
「もう遅いし徹んち泊まろうかなあ」
……が、爆発した。
「は、はあ！？何言ってんの！？」
「あ、だめ？だめならそろそろ帰るけど…」
おもむろに荷物をまとめ始めるA。
「ち、違うし！ちょっとびっくりしただけだし！」
思わずAの手を掴んだ。
「！」
……距離が、近い。
「別に……泊まっていっても、いいよ」
「…………そう」
この距離から、動けない。
動きたくない。
「ねえ、あのさ」
いつまでもうじうじヘタレな俺でいるな。
男を見せるんだ。
「プ、プレゼント、欲しい」
「え？あげたじゃん、ネックレス」
Aがくれたのは、ペアネックレスだった。
普通は男からあげるものなのになあと申し訳なくなりながらも、嬉しすぎて飛び跳ねそうだった。
けど、そうじゃない。
そうじゃ、なくて……！
「だっ…だから…！」
「？」
「Aが、欲しいの…！」
どれくらいかわからない間。
俺の頭と顔は爆発しそうだった。
熱が集まりすぎて火傷してそうな顔は、ものすごい変な顔になっているんじゃないだろうか。
目の前に座るAの顔を見れない。
やばい、こんなの初めてじゃないのに、緊張する。
心臓口から出そう。
バクバクと鳴る心臓を服の上から抑えようとしたその時だった。
スクッと立ち上がるA。
そのまま一歩踏み出して。
「……いいよ」
心臓、口から出た。
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あお - この作品ほんと大好きです！ (2022年9月22日 22時) (
レス) @page41 id: 452b671271 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ(プロフ) - 泣きましたありがとうございます好きです（） (2021年5月4日 16時) (レス) id: e7d206068b (このIDを非表示/違反報告)
ｲｴｰｰｰｲ - めちゃ好きぃぃぃぃい大好きぃぃぃぃいあ゛あ゛っっっ (2021年3月31日 11時) (レス) id: 8c04e9d971 (このIDを非表示/違反報告)
ピ(プロフ) - はああぁぁぁぁぁぁぁぁ尊い尊い尊い尊い死ぬ (2020年10月25日 18時) (レス) id: 200e605a50 (このIDを非表示/違反報告)
はー - 心臓爆発するぐらいキュンキュンした！ (2019年9月20日 19時) (レス) id: 413b05e864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空
| 作成日時：2014年9月27日 12時
