もしも音駒高校バレーボール部に女子マネージャーが居たら。【HQ】

第12話　もしも切符を無くしそうになったら。 ページ12

「おぉっ！新幹線だ〜！！」


目を輝かせながら、宮城行きの新幹線を見るのは、山本たち。

男子高校生でそして平均身長より高い彼らがこうしているとなんか不思議な気分だ。


こんな図が高くても小さい子供みたいだね…と呆れてみる私。

夜久も私と同じらしく

「小さい子供にはしゃがない！」

自分より背が高い山本たちに説教してた。
やっくん、マジおかん。
そして結婚しよ


「だって…新幹線、乗るの初めてなんスもん……」

やばい、吹き出そうになった…
山本が「もん」って言った、あのいかつい顔で。
ヤバイ、笑いそうだ…っ。


山本の「もん」のインパクトが強すぎて笑いを堪えて車内に乗った。


「うぉおおおおおっ！！」

……お前らは、子供か。
背が高いだけの子供か
とツッコむ私。

「だってさ、初めて乗ったんだよ…本当に！！」

今さっきのツッコミが声に出てたらしく鼻息が荒くして山本は私にそう言った。


「…うん、それさっき聞いたからね？顔、近い近い…」

ズンズンと私に詰め寄る山本。
怖い怖い、やめてくれ！！
後ろが壁で逃げられなくなって目を瞑ったその時。


「やめろ、山本！！」

「ぐふ…っ！？」

スパーンとパンフレットを丸めたもので山本を叩く。
目をゆっくり開けるとそこには我らが部長の黒尾が居た。


「おい、山本。Aがすげぇ怯えてるじゃねーか！！何してんだお前は！！」

「！！すみませんでしたっっ！！」

黒尾が怒ると山本は凄い勢いで土下座した。
なるほど、これがスライディング土下座っていうのね……と山本を引いた目で見る。


「助けてくれてありがとうございます…クロ先輩…」

そう私がお礼を言うとポンポンと頭を撫でてくれた。


「おー、礼はいいよ。さっさと自分の席に座っとけ。」

そう言われて自分の席の場所に移動した。
そういや、私って一人席だっけな……
と思い出しながら席に座った。


山本が昔のあの人に似ていてとても怖かったな…と震える肩を抱き締めて目を瞑った。

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更新遅れました。
最近、読んでくれる読者さんが多くて私もびっくりしています。
本当にありがとうございます。

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