私の好物 23 ページ24
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谷っちゃんと部屋に入った瞬間ぶつかってきた枕。
せっかくまとめた髪がぐちゃぐちゃになり顔も痛い。
「お前ら……覚悟は出来てんだろーな」
私の一言で始まった一方的な枕投げ。
そして事はその数十分後に幕を閉じた。
私と谷っちゃん以外床にぶっ倒れてる。近くにいた翔陽を跨いで区切りの向こうに荷物を置いた。
「宮瀬…お前ボゲェ……」
「烏野のマネージャー強いなオイ…」
「チョット、昔バレーとかしてたんじゃないの…?」
「翔陽に付き合ってただけだし。
…うっわ、現役バレー部が素人同然の女子に負けるとか……ふっ」
そういえば熱血系達がばっと立ち上がってギャーギャー私にいいよってきた。
華麗に無視してすっかりしわくちゃになった布団達を整えていく。
すると、ふとある1人が目に入った。
「谷っちゃん、アレ、誰?」
「え?……うわわわっ、不審者!!!」
「…は?俺?」
私たちの視線の先には見たことのないのっぽさんが1人。
英と楽しそうに喋っていた。
残念ながら私にはこの人がわからない。誰だよお前。
「まじかよ宮瀬、わかんねぇの?」
「影山わかんの?すごいね、お前」
「……べっ、別に」
「今更ツンデレぶったって効かねーよばぁーか」
「てめぇ黙れ宮瀬ボゲェ!!!」
相変わらず少ない影山のボキャブラリー。
少し後ろに退きながらも英の横にいる誰かの指を見る。
この指は……
「……君、らっきょくん?」
「らっ…!?」
「あぁ!確かにそうだね!すごいAちゃん!」
当然よ谷っちゃん。もうこの館内に入る人たちの指は確認済みなんだよ。
指だけで誰か分かるわ。
ていうからっきょくん、君お風呂に入るとそんなにペタンコな髪になるんだね。
「み、宮瀬さん、一応俺の名前教えとくわ…」
「知ってるからいいよ。金田一くんでしょ」
「知ってるんなら最初から名前で呼んでほしかった」
「私最初、『キンダイチ』じゃなくて『カネダイチ』かと思ってたんだー。ごめんね」
「今度一緒に漢字の読み書きのテストしよっか」
おい。これでもそこそこの成績だぞ。特進クラスだぞ。
こちとらだてに16年生きてるんじゃねーよ。
らっきょに負けるか。
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あ - あの、ウィンドスパイカーではなくウイングスパイカーです。 (2018年8月15日 18時) (レス) id: cf405614dd (このIDを非表示/違反報告)
でびるどーる - 審神者代理さん» そそっ、そうなんですね!!分かりませんけど多分方便が出ました!すぐ修正します!ご指摘ありがとうございます (2017年8月28日 17時) (レス) id: 7884ca680f (このIDを非表示/違反報告)
審神者代理 - 37の夢主ちゃんの台詞「私かって」は「私だって」じゃないですかね…?すみません勝手にツッコミいれて (2017年8月28日 14時) (レス) id: d1c49bf55e (このIDを非表示/違反報告)
でびるどーる - mobucoさん» じゃんじゃん絡ませて行くつもりです!mobuco様には申し訳御座いませんが、先日多数決で投票が1番多かったキャラに決定しました。また番外編で選ばれなかったキャラも書くつもりなので、そちらでよろしくお願いします。 (2017年8月16日 21時) (レス) id: 7884ca680f (このIDを非表示/違反報告)
mobuco - あんまり絡みないですが、研磨オチがいいです。 (2017年8月15日 10時) (レス) id: 836369bb68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:でびるどーる x他1人 | 作成日時:2017年8月8日 11時