初試合の異変 ページ30
ピーッ！
マダム・フーチの笛が高く高く空を切り裂いた。試合開始だ。
「さて、クアッフルはグリフィンドールのアンジェリーナ・ジョンソンのもとへ。なんて素晴らしいチェイサーだ…そのうえかなり魅力的であります」
実況は双子のウィーズリーと一緒にいるリー・ジョーダンが行っているらしかった。余計なことを言ったがためにマクゴナガル先生に鋭い怒声をいただいたようだ。
しばらくクアッフルが競技場内を飛び交い(その間ブラッジャーが何度もこちらに向かってくるので避けなければならなかった。リーは実況中に当たって痛そうな悲鳴を上げていた)、やっとグリフィンドールが先取点を取った。グリフィンドールの大歓声とスリザリンの落胆した声。
「ちょいと詰めてくれや」
背後から声がした。声の主はハグリッドだった。ハグリッド用に広いスペースを空けると、ハグリッドはそこにどっかり座り込んだ。少し軋んだ音が聞こえたような。
「俺も小屋から見ておったが、やっぱり観客席だとまた違うんでな。スニッチはどうだ、え？」
「まだだよ。今のところハリーは何もすることなし」
「トラブルに巻き込まれないように避けてるんだろ。とにかく怪我しなきゃええ」
ロンとハグリッドの会話を耳で聞きながら、私は観戦を楽しんだ。今しがたスリザリンのキャプテンマーカス・フリントがハリーの邪魔をしてスニッチを逃がしたのだ。しかもハリーは箒ごと吹っ飛ばされたので、かなりグリフィンドール生の怒りを買った。
リーも一時期中立した実況ができずマクゴナガル先生に叱られていた。
…だがしかし、あのニンバスの奇妙な揺れはなんだというのだ。自分の双眼鏡を目に当てて辺りを見渡す。すると、一瞬観客席の方で口を懸命に動かしているのが見えた。教職員席の方だ。
そこではなんと、クィレル先生が瞬きもせずずっと口を動かしていた。やっぱり黒幕はこいつだった。と思った矢先、父も同じように口を動かしているのを発見した。どちらが本当なんだ？
ハーマイオニーは客席を飛び出していた。私も後に続いた。どうやら父に呪文をかけようとしているみたいだ。私はクィレルの足元に杖を向けた。私は父に昔習った呪文を唱えた。
「インセンディオ！」
観客席に戻るとハリーは体勢を立て直していた。ついに―――。
ハリーが、スニッチを“飲み込んで”キャッチした。
「グリフィンドール、170対60で勝ちました！」
アークタルスが微笑を浮かべて「良かったですね」と耳打ちしてくれた。
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ヘルガ(プロフ) - 笹野紗空さん» お父さんに会うことは確実なんですけど、どうなるかはご想像に…wこれから更新行ってきます、コメありがとうございました！ (2014年8月18日 15時) (
レス) id: 8c120b56a9 (このIDを非表示/違反報告)
笹野紗空(プロフ) - この小説大好きです！第二夢主さんがお父さんに合ったらどうなるのやら…ｗ 更新おつかれさまです！がんばってください (2014年8月12日 10時) (レス) id: db97eba549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヘルガ | 作成日時：2014年8月7日 12時
