父さんとの再会は魔法薬学の授業にて ページ17
金曜日。
「魔法薬学の授業だ…」
横で朝食をとっていたハリーとロンがげっそりとした顔で言う。そんなに父さん嫌な人なのかなあ、確かにスリザリン贔屓なのは知っているけど。それともスリザリン生と合同なのが嫌なのだろうか。
しかし私の予想は前者の方が当たっていた。
地下牢は凍えるような寒さで、私はよくこんな所で授業なんかできるなと心底思った。アルコール漬けでガラス瓶の中に押し込められた何かは家内の父の部屋にコッソリ侵入したときによく見ていたので慣れっこだったが、他の生徒は薄気味悪そうに縮こまっていた。
父はまず出席を取った。私の名前まで来ると誤ってスネイプの姓を言いかけたがゴホンの咳払いで誤魔化した。ハリーの名まで来ると私の時とはまた違うがちょっと止まり、ハリーをスターだのなんだのと冷やかした。あちゃあ…それは反感買うよ父さん。教師としてダメでしょ。
出席を終えると、父は一同をぐるりと見渡した。大多数はその黒い瞳を見て冷たい人なんだろうなと思うだろうが、長年父を見てきた私にとっては照れ隠しなのだと分かる。
しばらくの大演説。父は静かに話していたが、みんななんだか硬直している。そんな硬くならなくてもいいのに、と私は一人一番前の席でもだらんとした姿勢で落書きをしていた。子供の特権というものである。うむ。
ハーマイオニーが身を乗り出し、今にも前に飛び出してきそうな勢いだった―――きっと自分がウスノロではないことを証明したいんだろう。無駄だというのに―――しかし父は別の生徒の名を呼ぶ。
「ポッター！」
叫びに近い。と言ったら私の命はない。
「アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを煎じたものを加えると何になるか？」
ハリーは勿論「分かりません」。私に降参だと言わんばかりの視線を送ってきた。アークタルスが隣で肩をすくめた。ハーマイオニーの手は視界からシャットアウト。
「ベゾアール石を見つけてこいと言われたらどこを探す？…何、ノー？教科書を開こうと思わなかったのか？」
「父さん！ハリーをいじめないで！最初から分かる人なんて少ないよ！」
私は思わず立ち上がった。
しかし、辺りがざわめきだしてハッとした。やばい、何てことをしてしまったんだ私は。これは父さんにこっぴどく怒られ…まさか明日の未来さえない…？
殺される、と思ったが頭に降ってきたものは意外なものだった。
「風花、座りなさい」
教師としての尊厳は保っていたらしく、安心したのもつかの間。
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ヘルガ(プロフ) - 笹野紗空さん» お父さんに会うことは確実なんですけど、どうなるかはご想像に…wこれから更新行ってきます、コメありがとうございました！ (2014年8月18日 15時) (
レス) id: 8c120b56a9 (このIDを非表示/違反報告)
笹野紗空(プロフ) - この小説大好きです！第二夢主さんがお父さんに合ったらどうなるのやら…ｗ 更新おつかれさまです！がんばってください (2014年8月12日 10時) (レス) id: db97eba549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヘルガ | 作成日時：2014年8月7日 12時
