人生を左右する組み分け ページ15
ハーマイオニーが天井のことについて他の女の子に話している声が聞こえてくる。ロンはロンで何か試験とか取っ組み合いとかさせられるものだと思っていたらしく、「あとでフレッドとジョージの奴ぼっこぼこにしてやるっ」と宣言していた。ハリーは試験こそないもののまだ不安が隠せない様子。
「これから組み分けを始めます。名前を呼ばれた人から前に出てきなさい。アボット・ハンナ！」
組み分けが始まった。アークタルスの言う通り、ただ帽子をかぶればいいだけの話なのだが…。どの寮に入るか少々不安でならなかった。スリザリンは父が寮監だけど、マルフォイたちみたいに厄介で良い人はあまりいなそうだから人間関係どうなるか不安だ。
かと言ってグリフィンドールに自分が適しているか？勿論、答えは否だ。面倒事が嫌いな私には勇気こそない。争い事が嫌いというのはある意味臆病でもあるということなのだから。
残るはレイブンクローとハッフルパフだが、ハッフルパフのような優しさを私は持ち合わせてはいない。他人ごとは見て見ぬふりだし、すごく努力できるかと言ったらそうでもない気がする。勉強を例にとったとしても絶対遊びたい休みたいという誘惑は無視できないだろう。
そして私の頭は特別優れているわけでもない。となると、私は結局どこに入ることになるんだろう？一番楽で楽しいところがいいのだけど。
アークタルスは呼ばれたときに一瞬体が強張っていたが、なんとか前に出た。ブラック、という姓がマクゴナガル先生の口から出た時ひそひそと囁き声がしたのはなぜだろう。勿論当の本人も理由は分からないようだったが。
彼はグリフィンドールだった。グリフィンドールの机に向かうとき、「あっちで待ってますからね」と微笑んでくれたが、私は笑い返す余裕もあまりなかったように思う。
ついに。
「上陰・風花！」
呼ばれた。心臓がいつもより強く脈打っていることは一発で分かる。それほどの緊張感がこの場には満ち溢れている…。大丈夫だよ、落ち着いて。私自身に言い聞かせて、椅子にゆっくり腰かけた。
帽子を頭の上に乗せられる。いよいよだ。乗せられた…途端に、帽子が脳内に語り掛けてきた。
「おやおや、涼香の娘さんかね。あの子と違ってまたこれは…ふぅむ、難しい。並外れた判断力と抜群の頭脳…自覚してはいないが他人思い…そして狡猾さもあり、しかしいざというとき立ち向かえる力を秘めている。さてさて、どこにいれたものか…」
…みんなと同じ所が良いのだけど。
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ヘルガ(プロフ) - 笹野紗空さん» お父さんに会うことは確実なんですけど、どうなるかはご想像に…wこれから更新行ってきます、コメありがとうございました！ (2014年8月18日 15時) (
レス) id: 8c120b56a9 (このIDを非表示/違反報告)
笹野紗空(プロフ) - この小説大好きです！第二夢主さんがお父さんに合ったらどうなるのやら…ｗ 更新おつかれさまです！がんばってください (2014年8月12日 10時) (レス) id: db97eba549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヘルガ | 作成日時：2014年8月7日 12時
