魔法使いの友人関係 ページ12
ハリーがしばらく蛙チョコのカードを見つめていたので、なんだろうと思ってずいっと覗き込むと、アルバス・ダンブルドアと書かれたカードの説明書きを読んでいたのだった。
「あ！アルバス教授だ！」
「風花、ダンブルドアと知り合いなの？」
ロンの問いに大きく頷いた。アークタルスも少々頷いた。アルバス教授といえば母を小さい頃助けてくれた恩人であり、自宅に来られた時も良くさせてもらっていた。
懐かしい思い出に浸っていると、コンパートメントをノックして泣きべそをかいている丸顔の男の子が入ってきた。ヒキガエルが逃げてしまったらしかった。男の子が出ていくと、ロンは「僕なら早くなくしちゃいたいけどな」と言いながら膝の上のねずみを恨めしそうに見た。
「面白くしてやろうって黄色に変えようとしたんだ…ほら、見てて…」
ロンがくたびれた杖を取り出して振り上げた途端、また戸が開いた。蛙に逃げられた子と、今度は女の子も一緒だ。新調のローブを着た女の子の栗毛がふさふさ揺れ、飛び出した前歯が印象的だ。私は突如立ち上がった。
「風花・上陰です！よろしくね！」
「え、えぇ…」
女の子は少々驚いていたようだったが、誰より私が一番驚いていた。別に何かするつもりでもなかったのに。無駄にあたふたする私に、アークタルスに軽く宥められながら席に着くと、女の子も気を取り戻したのか話し始めた。
「ネビルのヒキガエル誰か見てない？…あら、魔法かけるの？見せてもらうわ」
彼女の話はどこかで方向転換したようだった。ネビルと呼ばれた子はほったらかしにされてまたべそをかき始めた。女の子がじろっとロンを見たので、ロンは一瞬たじろいだ。そして何か唱えた。
「その呪文、間違ってるんじゃない？」と女の子が言うと、ロンは顔を赤らめた。女の子は自身の自慢話を終えると、「私、ハーマイオニー・グレンジャー。あなた方は？」と自己紹介をした。
ハリーが自分の名前を言うと、彼女はまた長話をつらつらと述べた。アークタルスはブラックの姓を名乗るのを嫌がったし(なぜかは分からない)…やっと彼女とネビルが出ていくと、ロンは「あの子がいない寮が良いな」と口を尖らせた。
寮の話、ロンのお兄さんたち、グリンゴッツ、クィディッチへと話が流れていくと、また戸がノックされた。今度は青白い男の子とその連れだった。
「君がハリー・ポッターなのかい？こいつらはクラッブとゴイル、僕はドラコ・マルフォイだ」
少年はどうやらハリーに話しているようだった。
ラッキーアイテム
憂いの篩
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヘルガ(プロフ) - 笹野紗空さん» お父さんに会うことは確実なんですけど、どうなるかはご想像に…wこれから更新行ってきます、コメありがとうございました！ (2014年8月18日 15時) (
レス) id: 8c120b56a9 (このIDを非表示/違反報告)
笹野紗空(プロフ) - この小説大好きです！第二夢主さんがお父さんに合ったらどうなるのやら…ｗ 更新おつかれさまです！がんばってください (2014年8月12日 10時) (レス) id: db97eba549 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヘルガ | 作成日時：2014年8月7日 12時
