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>>41 ページ41

「つまり、魔法使いだって?」


「Yes」




時は遡り。



お茶の用意をしに部屋を出ようとする僕を呆然と彼は見ていて、そんな彼を僕はリビングへ連れていった。


自分に起こったことがまだよく理解出来ていないらしい。



人間ってありえないと思ってるものを目の前にするとこんな風になるのか。


彼はリビングのソファーに座らせて、僕は紅茶の準備をした。


僕はミルクティーにするけど、彼は何がいいかな。

よく分からないから、ミルクと砂糖を両方用意した。


ティーセットを持ってリビングに行くと、彼はまだソファーで呆然としている。


「All right? Drink it.」
(大丈夫かい?これでも飲んで)


僕がテーブルで紅茶を入れて彼の目の前に差し出すと彼はハッとして僕を見た。


「あんた、俺に何したんだ」


何をした、と言うのはさっき彼にかけた魔法のことだろう。


何と言われても、秘密を暴いただけだけれど。

「あんた、何者なんだよ」



答えない僕に痺れを切らしたのか、また質問を投げかけてくる。




「I am a mage.」


僕は彼を知っている。

前にイギリスで見たことがある。



前にイギリスで闇の男爵(ナイトバロン)の最新作の発表会があった。


それに僕は参加した。


そうだ。
この少年は工藤新一。


闇の男爵シリーズの作者、工藤優作の一人息子じゃないか。




あの会場にいた。
こんなに似ているのに何故気づかなかったんだろう。




あぁ、そうだ。
あの会場で殺人事件が起きて、僕は会場のホテルに部屋が取ってあったから母と二人で部屋に戻ったんだ。


あの時、事件を解決したのは工藤優作。


でも、噂で一人息子も活躍したと聞いた。


そうか。
この彼はあの彼なのか。


「long time no see. Mr.Shinichi」
(久しぶりだね。新一くん。)



あの頃の彼はまだ13〜4歳くらいだったと思う。
僕がまだ10歳だった頃だと思うから、そうなんだろう。

あの時、父に紹介されて少しだけ話した。

けれど、あの頃の僕はあまり他人に興味がなくて、だから覚えていないんだと思う。



それから、あの事件のすぐ後に僕には問題が起こったから。

あの日の記憶は何の思い入れもない日として僕の頭の引き出しのずっと奥にしまい込まれていた。



こんなところでまた会うとはね。

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nuza948(プロフ) - すごく面白いです!だけどコナン君には少しイラッとしてしまいました笑 (2023年3月17日 19時) (レス) id: 2ef87b9876 (このIDを非表示/違反報告)
vermilion(プロフ) - しゃとれさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえてとても嬉しいです!励みになります! (2018年10月21日 19時) (レス) id: 1c7a073185 (このIDを非表示/違反報告)
しゃとれ(プロフ) - すごく面白かったです!HPもコナンも好きなのでこういうコラボすごく大好きです!更新頑張ってください!たのしみにしてます^-^ (2018年10月19日 23時) (レス) id: 57b1390f13 (このIDを非表示/違反報告)
vermilion(プロフ) - 月まで行けちゃいそう?さん» わぁー!教えていただきありがとうございます!!某チョコ菓子に頭を占領されておりました...汗 (2018年10月19日 18時) (レス) id: 1c7a073185 (このIDを非表示/違反報告)
月まで行けちゃいそう? - 24話、ポアロがアポロになってましたよ〜。(^_^;) (2018年10月19日 17時) (携帯から) (レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:vermilion | 作成日時:2018年8月21日 0時

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