No.20 : あたる はじける ページ23
“ラック!!!てんめっ、こら。覚悟はいいんだろうなぁっ!!?”
顔に青筋を立てながら、マグナが魔道書を開く。怒り心頭のマグナを見ても尚、悪びれる様子なくラックは、やろっか〜。と呑気に言っている。
そんな状態を注意する者はもういない。日常と化してしまったこれを、今更誰が騒ぐのだろうか。
ノエルはそれを横目で見て、またやってる…。と不満げに呟き、また前に向き直る。
目の前には、昨晩から顔を合わせ続けているAがいた。真横で繰り広げられる、ひつじのコックさんの手さばきを輝いた目で見つめていた。
「師匠。このヒツジは、一体いつまでここにいられるの」
「ひつじのコックさんは、料理を作ったら退場しちゃうけど、お腹がすいて、何かリクエストするとまたでてきてくれるのです!」
りくえすと。とAが呟いた。昨晩から、なぜかAはチャーミーのことを師匠と呼んでいる。
理由は不明。でも、その呼び方にチャーミーが不満を持つ様子はない。多分、あれは浮かれてる。師匠と呼ばれて、嬉しいんだ。
チャーミーが追加したカレーを置いて、ヒツジは退場する。その後ろ姿を、名残惜しそうにAが眺めた。そんなAを見てバネッサが
「ねぇ、Aはその服、いつまで着てるの?」
「?」
「確かに。この王国で白シャツに白スカートなんて、奇妙よね」
Aの服を見る。さっき言ったように全身真っ白。本人曰く、戦士として育てられ、訓練ばかりで洋服を自由に選ぶ機会などなかったらしい。
本人が特に気にしてる様子はないが、バネッサは気にしていた。もちろん、私も例外ではないけど。
そんな事を、一人でぼおっと考える。
師匠と、宝石。…変な組み合わせね
すると、いつからかわからないが、マグナとラックの喧嘩が、いつにも増してヒートアップしていた。
マグナの放ったたくさんの業火球が、ラックめがけて飛んでくる。知っていたように、ラックはひらりとかわした。1つ球が壁に当たり、ドッ。と崩れる音が響く。
避けられた球は行き場を失い、飛んでいく。普段はその着地点を横目で流し見するのだが、今日だけは、できなかった。
「A危ないっ!!!」
業火球の1つが、Aめがけて一直線に走ってきたのだ。
Aが横を振り向く
暴牛のアジトに、一瞬の沈黙が降りた
それだけじゃない
…Aの左頭部が、光る球とともに、勢い良く、はじけ飛んだ。
チャ「今日のチャーミー占い!!」
今日は海!エビさんカニさん…海鮮料理…!
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うささる - 森さん» わぁぁ…私の更新待つ人がいるなんて…。ありがとうございます。宝石って所はぶっちゃけすごい悩みました。猫型ロボットにしてやろうか!?あぁ!?とか試行錯誤した結果ですね←どうか、まだ周りに馴染めない主ちゃんを応援してやってください。彼女もきっと、がんばります (2019年2月9日 23時) (レス) id: 131a8ab39b (このIDを非表示/違反報告)
森 - うわぁぁぁぁ!!!更新まだですか!?すごく面白いし、主人公が宝石って所が良いですね!? (2019年2月7日 20時) (レス) id: e8b36fb0f2 (このIDを非表示/違反報告)
うささる - Mahtaさん» チャーミー同士第三号よ←貴女もわかりますか。チャーミーの可愛さはあの口癖で引き立てられてますよね。とてつもなく可愛いです。抱き締めたいです←口癖とかも考えながら主ちゃんと絡ませてくつもりです。コメントありがとうございます。 (2019年1月22日 0時) (レス) id: 131a8ab39b (このIDを非表示/違反報告)
うささる - poppsさん» 可愛いですかそうですかありがとうございます。ほぼポーカーフェイス無口の極みですが、可愛さこれからも色々だしてくんで。えぇ。それとNo.0は正体不明野郎ですね。なんなんですかね。話の途中に0とかふざけた名前で割り込んできた奴。更新がんばります (2019年1月22日 0時) (レス) id: 131a8ab39b (このIDを非表示/違反報告)
Mahta(プロフ) - チャーミーたんの"ら〜"ってかわいくない? (2019年1月21日 16時) (レス) id: 7a57e948cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うささる | 作成日時:2018年12月22日 20時