宝石の少女【ブラッククローバー】

No.18 : ノエル・シルヴァ ページ21

in ゲ ス ト・ル ー ム
ノエルside…

　


「ねぇ。貴女って何歳なの？」


「…わたし？」


　
貴女しかいないでしょう？と返す。Aは、うん。と言った。
　
宴会から離れて、私とAは大部屋にいた。
大部屋は、言わばゲストルーム。けど、こんなろくでもない場所に客が来るわけ無くて、適当に使いたい奴が使っていいぞ。と言われていた。

8個ほどあるベッドのうち、1人1つずつ座って、向かい合う。


質問にAは、…興味？。と、細い首を傾げながら訊いてきた。無意識の行動らしい。目に、少しの悪気も感じなかった。
…………でも


　

「はっ………はぁっ！！？別に、興味がわいたとかじゃないんだけどっ…！？なんていうかその………話の流れなんだけど！！？」

　
「ここに来るまで、廊下は無言だったじゃん」

　
「だだだだだだからぁ！！あるでしょう？！その場の流れとか色々…」


　
流れ？と、また首を傾げてきた。
あぁもうっ！と、端に寄せた布団に頭を埋める。ばしばしと罪のない布団を叩いた。

…別に、同年代だったら良いとか、思ってない。そんなこと、気高い、王族の、私が！…思うはず、ない……

　

ふいに、ぽふっ。とAの方から音がした。
Aの方を向くと、枕を抱きしめた状態で、横に倒れていた。
照明に照らされた髪が、ぱらぱらとAの顔から滑り落ちていく。


　
「…………なに、その体制…」


「…なんか」


　
Aが枕をきつく抱きしめ直す。どんな顔をしているかは見えなかった。


　
「なんか、嬉しい」


「……え？」


「…女の子と、ふつうに話せたこと。」


　
嬉しい。と蚊の鳴くような声でもう一度呟いた。


ダイヤモンド王国には、同年代の女の子が、いなかったのだろうか？……もしかして、この子も私と似た境遇に置かれていたのかもしれない。
　
だったら…、少し、親近感が湧く。


　
　

「……私も、嬉しい」


「…え」


　
　

Aの真似で、私も横に倒れた。
さっきのように、ぽふっと音がする。ｷｼｷｼと、揺れるベッドの震動が、じかに伝わってきた。

まばゆい光を放つ照明に、手を伸ばす。何もない空を、手で掴んだ。


　
　
「私も、話せて嬉しい」

　
　

顔は空に向けたまま、目だけをAの方に向ける。

サファイアの、綺麗な碧が2つ、私を、じっと見つめていた。

　
　
　

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チャ「今日のチャーミー占い!!」

今日は海!エビさんカニさん…海鮮料理…!

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