おまじない【CS】 (ページ44)

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≪ボーダーメーカーになった経緯≫

ボーダーメーカーになった者なら誰もが知っているであろう真田家の人間に生まれたため。
澪自身がいう通り、澪がどれだけ反抗しようと、ボーダーメーカーとして生きる未来は避けられないものだった。
ボーダーメーカーになったからこそ行動が制限されたり、時間も制限されたりして、本人としてはボーダーメーカーをやりたくてやっている様子はない。

しかし、残酷にも真田家の血を引くものとして、歴代でもトップクラスの実力を誇っているというのも確か。それは小さい頃から教え込まれてきた基礎的な身体能力の向上が出来ていたからこそのものである。
小さい頃からの英才教育のおかげで普通の人よりも出来ることが多く、完成度の高い澪はその才能を盾にして、自分がこの仕事をするべきなのだと思い込むことしかできない。だから自分よりも下の人を見つけて、「自分は特別なんだ」と思い込みたいという気持ちが先行して、結果的に自意識過剰で生意気な後輩という形になってしまった。

≪仕事に対する思い≫

やりたくてやっているような仕事ではないため、常にやりたくないと思っている。しかし、やるときは最後まで完璧にやり遂げるのが筋だと思っているため、なんだかんだでしっかりと仕事はこなす。

バイトの経験すらないため、「普通の仕事」というものが何なのか、それがわかっていない。
そのため、他からはブラックだと言われるボーダーメーカーの仕事もこれが普通なのだと思ってこなしている。
もし、ボーダーメーカーを辞めて違う仕事に就いた時に気づくだろう。今までこなしていた仕事が重労働であったということを。しかし、それに気づく余地はない。澪はボーダーメーカーとなる運命であったのだから。

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