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「結兄さん」⇄「澪」
澪の4つ上の兄。
生きていれば今年でちょうど２０歳になる。
澪と同じ髪色、目の色をしている。
前髪は邪魔だったのかセンター分けにしている日が多かった。
16歳時点でも身長は176cmで同い年にしては高い方で、当時の澪とは約30cmぐらいの差があった。
性格は非常に穏やかで、弟思い。誰かのために動くということが好きな人で、心の底から相手の幸せを喜ぶことができる人。
その優しさに惹かれる女子は少なくなかった。
弟である澪のことが大好きで、可愛がっていた。小さい頃から自分の後ろをついて回る澪が可愛くて仕方がなかったし、そんな澪を守らなければ幼いながらに思っていた。
小学校で澪がいじめられているということを知った時には、いじめをしている相手を諭すようにしていじめをやめさせた。暴力的な行動は好きではない。好きではないのだが、相手がそのつもりならおあいこだと考えて手を出す。決めたら躊躇しない。容赦なくやる。
自分がボーダーメーカーとして働かなくてはならないことを何となくわかっていたため、澪と離れてしまうのは普通に寂しかった。
手先はそこまで器用ではないのだが、澪のためを思って一生懸命にミサンガを編んだ。(このミサンガがお互いに都市伝説と契約するための依代となっている)
「離れていてもずっとそばに居る」という気持ちを込めて、三日三晩澪のことを考え続けて作ったミサンガ。このミサンガが千切れない限り、澪は兄の面影さえも忘れることはないであろう。
ボーダーメーカーとして働くことに嫌悪感は抱いていなかった。むしろ、誰かのために暗躍できる言わばヒーローのようなものだと考えていて、誇りを持って若いながらも仕事にも意欲的に取り組んでいた。
「転んだくらいでそんなに泣くなって。そんなに擦ったら整ってる顔が真っ赤に腫れちゃうだろ。ほら、絆創膏貼ってあげるから、もう泣かない。…よし、いい子。おぶってくから、背中乗りな？」
「…澪。兄ちゃんね、明日からお仕事しなくちゃならないんだ。だから、今までみたいに、書庫に行って2人で遊んだり、一緒にご飯食べたり出来なくなっちゃうかもしれないんだ。…あ〜あ、泣くなって。兄ちゃんだって悲しいんだから。だからさ、
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