おまじない【CS】 (ページ17)

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即断即決

悩みとは無縁に見えるほどにすぐに判断を下すことができる。前述した臨機応変さにも関わる部分があるだろう。
悩む時間が少ない分、行動に移すまでの時短になり、多くの結果を得ることができる。ボーダーメーカーになって間もない澪の経験値向上にも繋がるだろう。

実際、悩むことがないわけではない。悩んでいた時期もあるし、慎重にならなくてはならない場面ではしっかり考える。
澪自身は悩むと言う行為で時間を無駄にはしたくない。それが自分や仲間の命に関わるのであればなおさら。だからこそ、自分が発言して決まるような空気感、メンバーであれば決断することがある。

もしその作戦が失敗したとしても、自分が決めたことだと思い人のせいにはしない。メンバーの実力不足だったとしても、「自分の判断ミス」で思考を完結させる。

ここまでとんとん拍子で決断して、行動に移していると、他人からは「怖いもの知らず」だと思われることも少なくない。むしろ、そのように見えている人の方が多いはずである。しかし、実際は「失敗した時」の恐怖心に押しつぶされそうになっている。
それもそのはず、如何なる状況においても澪が生きている限り「真田家の次男」という事実が付いてまわる。それに加え「失敗は許されない」と言われてきて、決断という行動に恐怖を覚えない人間などいないだろう。

それでも澪は自分で声を上げ、決断する。
それはとても怖いことではあるし、最年少には荷が重過ぎる。
それでも他の誰かに決断を任せ、その作戦が失敗に終わった時に「自分は従っただけだ」と自分を擁護するようになりたくないし、そんな情けもかけられたくない。誰かに責任を押し付けるくらいなら、自ら背負っていたいのだろう。それが澪の決断力の根底にある考え。

澪はとんでもない重圧に耐えながらも、自分自身を見失うことなく戦い続けている。
悲しいのは、誰かがこの重圧を理解してくれない限り、澪はずっと一人で戦い続けることになるということだ。

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