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Side Fkr
それからというもの、俺は手ぶらでAはキャリーケースというどうしようもない荷物の差だったのでそのまま俺の家に帰ることになった。
電車の中で伊沢に連絡だけ入れれば、別の人から送られたメッセージがバーナーに表示された。
A福良、散々泣いてたから酷い顔だね笑
福良拳お互い様でしょ
すぐ近くでそんなやりとりをして、スマホから顔を上げれば目を真っ赤に腫らしたお互いの顔を見て笑った。
そんなことができるくらい、もう2人の気持ちは一つだった。
やがて最寄駅に着いて、あたりを見回せばそこはもうすっかり闇に包まれ始めていた。
隣をゆっくりと歩くAに目をやって俺は少しだけ、口を開く。
「A、俺と付き合ってくれませんか？」
驚いたように立ち止まって、しばらく口をあんぐり開けたAは、やがてその顔に素敵な笑みを浮かべた。
「私で、よかったら、お願いします。」
そう言って見つめあっていると、お互い恥ずかしさが込み上げてきて俺はそれを誤魔化すように両手を広げた。
迷わず飛び込んできてくれるAをしっかりと抱きとめ、絶対にもう離さないと星々に誓った。
「A、今日は何食べよっか？」
「うーん、ポテチパーティがいい。」
「えっ、いいの？」
「今日だけ！！」
「やった！！」
こうやって何げない日々の会話を噛み締めることの幸せさをしみじみと実感する。
これから始まる生活も色々大変だったっていうのはまた別のお話。
終わり
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作者名：星ノ瀬豹&歌音 | 作成日時：2022年7月31日 18時
