斬るのも刺すのも御手の物其ノ弍 (ページ10)

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念仏８行目【別視点】ページ10

八丁殿は大丈夫だろうか…
自分は、何か余計な事でも申してしまっただろうか…？

「蜻蛉切殿。
私は八丁殿の方へ行ってまいります。
あの人を一人にしておくと、心配ですので…本当は南西へ行こうと言い出した私が引き受けるべきなのでしょうが、今回こちらは、蜻蛉切殿にお任せてもよろしいでしょうか？」

「ああ、自分は大丈夫ので、早く八丁殿の方へ行ってさしあげてください。」

「はい、ありがとうございます。
どうかご無事で…」

そう言うと、一期一振殿は八丁殿の向かった南東へ向かっていった。

「僕もあの方達について行きます。
太刀二人では、充分な索敵は出来ないでしょう。」

「わかった。
そちらは頼んだぞ。」

「ええ、分かりました。」

宗三殿も、八丁殿の元へと向かってくれた。
これならば、安心だ。

「一期一振と宗三左文字が、八丁に取られてしまったな。まぁ、あちらも無事で居てくれればそれでいいさ。
さて、俺も大包平を探すとするか。」

「鶯丸殿、ほかの隊の者も探さなくてはなりませんよ。」

「左様、皆必死に戦っておる。
1人だけ特別扱いは出来ませぬぞ。」

「わかっているさ。
さて、蜻蛉切。指示を頼む。」

「では、これから南西へ向かって進軍する。
敵を見つけ次第、自分へ知らせてくれ。」

「「了解！」」