猫

11.27.Mon ページ9

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相変わらず食欲が無いらしいAは、体力も落ちていた。


そりゃあそうだ。

食べてないんだもんな……、




「はい」

「あ、ありがと。ごめんね、」

「んーん、全然」




Aの新しい家の近くらしい公園のベンチで休憩。

自販機で買った麦茶のペットボトルの蓋も開けられないA。




「……なぁ、ホントに大丈夫、？」

「大丈夫だよ、大丈夫、……。」




大丈夫大丈夫、とAは自分に言い聞かせるように呟く。




「ほらぁ、そんな顔しないで？せっかくのデートだよ？」

「……うん、」

「元気じゃなきゃここまで歩けてないでしょ？」

「でも今休憩中だよね」

「まぁまぁ、気にしないの」




全然元気だよ！

Aはそう言ってブランコへ駆け寄る。


やることひとつひとつが可愛くて仕方がなくて、思わず笑みがこぼれる。




「押してあげる」

「え！やったぁ！落とさないでね〜？」

「あー、ごめん、それはわかんね、(笑)」

「えぇ！ちょ、待って待って高い！ねぇ！(笑)」









もっと早くAのために問いただしてあげればよかったのかな。

そうしたらもう少し一緒にいられた？



……後悔だらけで、もうよく分からなくなってきた。









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