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『あの時の真実を知る者は、私ともう一人しかおらぬ。』
「ぁ…り、まさま?」
声が出たことに驚きつつ、女を見る。
『あの者は事が起こった後に来た。真実は知らぬ。』
女は辺りに燃え盛る炎を見つめた。
『記憶は、姿を変える。物に、人に、風景に。そこに存在している全てに記憶が刻まれているのだ。例えば、これだ。』
女が手をかざすと、ひとつの景色が現れた。
陰陽師の骸と、地面に突き刺さる剣。
『この剣には、持ち主の記憶の一部が刻まれている。どういう思いでこの剣を手に取り、どういう思いで禍野へと赴き、その生涯を終えたのか、など様々なものが記されている。』
景色が炎に包まれて、消えた。
次に現れたのは、禍野のとある場所だった。
その場所を見た瞬間、頭が酷く痛んだ。
死にゆく陰陽師達の声が、姉の姿が、憎いあの男の狂気的な笑顔が、頭を駆け巡る。
「そうだ…私は……!!」
『思い出すまで、随分早かったな。』
アイツに、狂わされたのだ。
あの、忌々しいケガレに。
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天命龍(プロフ) - コメントありがとうございます!はい、ありがとうございますー!!作者、感激!受験頑張りまする☆ (2018年5月11日 23時) (レス) id: fc4de454cd (このIDを非表示/違反報告)
クリナ(プロフ) - 家紋かっけー。スゲー上手いッス。受験頑張ってください。 (2018年5月11日 22時) (レス) id: 190285f25c (このIDを非表示/違反報告)
天命龍(プロフ) - コメントありがとうございます!前作見ていてくださっていたのですね!これからも頑張ります(^-^)/ (2018年4月28日 23時) (レス) id: fc4de454cd (このIDを非表示/違反報告)
クリナ(プロフ) - 前の作品も見てました。これからも頑張ってください。 (2018年4月28日 17時) (レス) id: 190285f25c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天命龍 | 作成日時:2018年4月28日 0時