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#6 真実 ページ21

探されることは分かっていた。

出てはいけないところから出てきたのだ。

だからこうなることも予想していた。

「帰ろうか、翡翠。」

「……嫌。」

鸕宮家にやってきたのは、有馬様。

「うーん…嫌がる理由は分かるんだけどね…。」

「せっかく出れたのに…戻りたくない……。」

しばらくの沈黙のあと、有馬が口を開いた。

「君は外に出てはいけない。」

「どうして?」

「教えてあげるよ。君の全てを。」

ソファーに腰をおろすと、有馬様は話し始めた。

「まず、君の本当の名は【御麻生薗 桜夜(みおぞの さくや)】だ。」

「桜夜………。」

「そう。御麻生薗家の次女だよ。」

「次女?私が………?」

有馬様は私を見て頷いた。

「そして君は、十二天将に近い力か、互角ほどの強い力を持った陰陽師だった。御麻生薗家に代々伝わる霊符、蓮天顕符(れてんげんぷ)の使い手である君には〈鳳凰〉という称号を与えていた。」

「鳳凰……!」

忘却の鳳凰がこのことを指していたのは明らかである。

「蓮天顕符に宿っている式神鳳凰は己が信頼できる人間だと判断すると、紅暁・蓮天顕符(せきしょう・れてんげんぷ)という本物(・・)の霊符を渡す。」

「紅暁……。」

「君が持っていた霊符は正しく紅暁の方だった。鳳凰はまず、紅暁では無い霊符を渡し、実力を試す式神だ。霊符を受け取れば、鳳凰の力が一気に流れ込んでくる。その力に耐えられず自らを炎で焼いてしまう陰陽師もいた。」

鳳凰が紅暁の方の霊符を私に渡していた?
なら今その霊符はどこにあるのか。

「その霊符は今どこに?」

「僕が預かっているよ。ここからが大切だ。」

有馬様の目付きが変わった。



「僕は、君が鳳凰に認めてもらってなければ、翡翠……君を殺していたよ。確実にね。」



有馬様が…………私を…殺す?



「なぜ………ですか?」

「君が……鳳凰の力で陰陽師(なかま)たちを殺したからさ。」




私はその言葉の意味が理解できなかった。

〃→←#5 ふたり


ラッキーアイテム

オムライス

今日のあの人

ろくろのためにとカレーを勉強する紅緒様


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天命龍(プロフ) - コメントありがとうございます!はい、ありがとうございますー!!作者、感激!受験頑張りまする☆ (2018年5月11日 23時) (レス) id: fc4de454cd (このIDを非表示/違反報告)
クリナ(プロフ) - 家紋かっけー。スゲー上手いッス。受験頑張ってください。 (2018年5月11日 22時) (レス) id: 190285f25c (このIDを非表示/違反報告)
天命龍(プロフ) - コメントありがとうございます!前作見ていてくださっていたのですね!これからも頑張ります(^-^)/ (2018年4月28日 23時) (レス) id: fc4de454cd (このIDを非表示/違反報告)
クリナ(プロフ) - 前の作品も見てました。これからも頑張ってください。 (2018年4月28日 17時) (レス) id: 190285f25c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天命龍 | 作成日時:2018年4月28日 0時

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