今日俺合作短編集！【今日から俺は！！】

素直になれなくて（今井）・花火2016 ページ12

私の好きな人は

今井「Aさぁぁぁぁぁん！！」

と、私を見かけたら、飼い主を見つけた犬のようにドタドタと走ってきてくれる。

『おはようございます。』

今井「いやー、今日も朝日にキラキラと輝く、Aさんはすごく素敵ですねぇー。

結婚しますか？」

『結構です。』

今井さんと結婚しますか？なんて言われると
私の心臓が口から出てしまうくらいおかしくなりそうだから。

本当は、そう出来たら1番嬉しいんだけど、結構です。

今井「そうですよね！あっはっは...」

今井さんは、私の言葉を受けて大笑いした。

それで、その言葉が本気じゃない事が分かる。

当たり前の事なんだけど、なんだか物凄く悲しいような虚しいような気持ちになってしまう。

谷川「...今井さん、行きますよ。」

谷川くんは、私が今井さんの事を好きだって事をよく知ってくれている。

だから、私の方を気まずそうに見て、今井さんに声を掛けてくれた。

その谷川さんの言葉に「おう、そうだな！」と、ニコニコしながら言った。

今井「じゃあ、Aさん。また。」

『はい。さようなら。』

そう言って、私の方を何度も何度も振り返って手を振ってきてくれた。

嫌だ、もうちょっと一緒にいてください。

そんな事言えず、楽しそうにスキップして行ってしまう今井さんに手を振るしかなかった。

なんで、私はこんなに素直になれないんだろ。

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今井side

俺は、Aさんが好きだ。

好きで好きでたまらなくて、ずっと話していたくて、もっと近くに行きたくて

見かけたら嬉しくて

「Aさぁぁぁぁぁん！！」

と、子供のように駆け寄ってしまう。

そんな俺にAさんは

『おはようございます。』

と、返事を返してくる。

そう微笑んで返してくれるAさんは、本当に天使のような感じだった。

谷川は、俺がAさんの事を好きなのを多分分かっているはずだ。

だから、歯止めが効かなくなった俺を止めてくれる。

学校に遅れるから、と別れることになった。

だけど、嫌だ。学校なんかよりAさんといたい。

なんて、わがままは言えなかった。


あぁ、俺は

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私は

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なんでもっと素直になれないんだろう。
なんでもっと素直になれないんだろう。

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