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宿「さて、邪魔者も居なくなった事だ｡続きと行こうか」
言うが早いか、宿儺は上に跳び、足を振り下ろす｡
《ガンッ》
Aは咄嗟に横に転がって避けるが、
もと居た場所はコンクリートが大破して穴が空いていた｡
『…っ！』
《軽く振り下ろしただけでこれ…！》
『風狐！氷狐！』
Aは先程消えた狐を再び呼び出す。
そのままバッと手をかざすと、氷狐が無数の氷の刃を宿儺に向かって放つ。
だが宿儺は簡単に避け、傷を付ける事も出来ない。
宿「ほらほらどうした？もっと呪いを篭めないと俺には当たらないぞ？」
《楽しんでる…！でも悠仁ならきっ戻って来るはず…それまで時間を稼がないと》
『風狐』
“破刃嵐”
風狐が竜巻を巻き起こし、氷狐が放った氷の刃ごと宿儺を巻き込む。
《バシュッ》
宿「ほう。今のはなかなかよかったぞ小娘。」
《無傷…！分かってたけど…！》
宿「式神の召喚形態は操れんのか。まだまだだな」
『…？』
宿「まぁ良い。そろそろこちらも行くぞ」
宿儺は再び一気に距離を詰めると、Aに蹴りを入れ、吹き飛ばす。
Aは壁に叩きつけられ、轟音とともに煙が立つ。
宿(ん？なんだこの手応えの無さは？)
煙が晴れると、そこにはAが人を象った紙を持って立っていた。
宿(あの紙にダメージを吸収させた…？成る程)
宿「良いぞ…！楽しくなってきたな」
《カクンッ》
突然、Aが膝から崩れ落ちる。
《力が入らない…！呪力を使いすぎた？動け！動け！まだ倒れる訳には…！》
宿「なんだ。もう限界か？」
宿儺はゆっくりと歩いてAに近づき、上から見下ろす。
『つっ…』
Aはジリジリと後ろに下がり、少しずつ距離を取る
宿「そう怯えることはない。オマエは殺さん」
《トンッ》
宿「少し寝ておけ」
宿儺はAの首筋に手刀を落として、眠らせる。
宿「約束は守るぞ。葛の葉」
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作者名：一葉 | 作成日時：2021年3月15日 10時
