10，"美しい"が似合う女 ページ10
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＜あー、、ム え るー？＞
んー今表に出てもどうせミーハー女たちに囲まれておしくらまんじゅうするだけやし、ギリギリまで時間潰すかなぁ…
＜あぁーー！！あぁーー！！ゾムううーーーーぅ聞こえとるぅぅーー？？？＞
｢ぅおっ！？お前っ耳壊れるわ！！！！｣
高性能のインカムから、若干音割れしているロボロの声が突如響いた。少したった今でも脳みそが悲鳴あげている。
｢お前なぁ！？今、夜会の最中やぞ！？｣
＜じゃあモニター越しに見える、会場の裏の方で遊んでるお前は偽物っちゅうこと？＞
ハっとなり割と近くにあった小型監視カメラに真顔で手を振ってみると、＜はーぁい♪＞と返事が返ってくる。
｢はぁ。で、要件はなんや。｣
＜受付から連絡が来たんやけど、もうすぐ会が始まるのにヴェルクハルト家が来てないんやって＞
｢へえー(棒)｣
うーわ、大先生さっそくナンパしとるやん。
＜結構上の方の貴族様らしいんよ。んでな、さっきから城の外壁側のカメラにぽいのが映っとるんよ。＞
｢おー(棒)｣
あ、トントンに見つかった。
＜なんか怪しそうやから見てきてくれへんって話。あ、ついでにそのまま会場に連れてきてくれへん？＞
｢あー(棒)｣
ｸﾞﾌッあのトントンの微笑みは絶対粛清行きやな。
＜……分かった？＞
｢ﾝえ?なにが？｣
＜……＞
で、
なぜか若干イラついていたロボロの指示通りにここに来た訳だが。
なんということか。
目の前の、恐らくヴェルクハルトの娘であろう女が、自らの父親に綺麗な回し蹴りを決めたではないか。
目を見開いて、思わず息を飲む。
美しい。
咄嗟にこの言葉が頭に出てくる。
俺が"美しい"なんて使う日が来るなんて。
黒い艶やかな髪。
温度のない瞳。
暗闇で光るように白い肌。
何度思い出してみても、やっぱり本当にこの女には美しい以外の言葉が見当たらなかった。
気づけば時間は進んでいたようで、なんだが場の雰囲気が険悪になってきたようだ。
｢あーあーダメやでぇお嬢ちゃん。そんな冷えた目ぇせんとって。可愛い顔が台無しやん。｣
にこやかな笑みを浮かべて出ていき、少し会話(という名の一方的な言葉責め)をしてからヴェルクハルト卿を医務室へ送る。
꙳★*ﾟ
｢丁度ええわ！お嬢さん、俺と1曲踊って頂けますか？｣
その笑顔に、仕草に胸が締め付けられる。
たったこれだけの時間の間に。
あぁ、これが一目惚れってやつか。
11，サプライズ→←9，ばいばーい☆もう帰ってこなくていいよー☆
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にゃーちゃん - めちゃくちゃ面白いです！更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (2023年2月24日 0時) (
レス) id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
巫癒(ふゆ)VII(プロフ) - もしかしたら私の携帯のバグかもしれませんが15話が非公開になっているのか見れないですよ！ (2021年12月9日 12時) (レス) id: b8ba81222f (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷこーん(プロフ) - 画像見たいんですが、インスタかな？ログインしてなくて……浴衣見たいなのであってますか？ (2021年8月31日 21時) (レス) id: 23b3a74ded (このIDを非表示/違反報告)
かいと(プロフ) - zm…っっっっ可愛いー (2021年8月13日 7時) (レス) id: 1db53eb3b6 (このIDを非表示/違反報告)
かいと(プロフ) - 好きっっっっ！(唐突) (2021年8月11日 15時) (レス) id: 1db53eb3b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょーこ | 作成日時：2020年3月25日 19時
