25,面白そうだから買った ページ25
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「ご機嫌麗しゅうございます、総統様」
「あぁ、すまん。
令嬢ではない。つまり本当に買い取ったのか?あの莫大な借金の半分を返済してまで?
「ショッピ、お前は戻っていい。こっからは2人で話そう」
うす、と小さく返事をしてショッピ様は下がる
え?ちょっと待って、私この人と2人?無理無理無理。ショッピ様頼みますよ、ちょっと生意気とは思ったけど嫌いとは言ってないじゃん、ねぇ戻ってきてえええ
パタンッ
無慈悲にも閉められた扉に希望を失う。
「まぁ、そう怖がるな。取って食いはしない」
「あ、あはは、…」
「知ってるとは思うが、お前の家の借金を半分出す代わりに俺らはお前を買った。ここには事実を確かめに来たんだろうが、残念ながら訂正はない。」
OH MY GOD。為す術なく我が人生終了。
家ならなんとか下克上できそうだったが、さすがにここは無理だ。相手が強すぎる。
「あの、なぜ私を買ったんです? 自分で言うのもなんですが、あんなちっちゃな成金程度、なくなっても対して影響はないでしょう?」
「あぁ、そっちか。面白そうだから買った。」
「なるほど、面白そうだから買っ…」
ファ!?!?
え、そんなしれっと!?!?
脳処理が追いつかないって実際にあるのね。
「よく意味が分からないのですが。」
「アイツらがお前のこと面白そうって言うから俺が気になった。忘れてはいないだろうが、昨日の会場には俺も居たんだ。ゾムの野郎が随分と見せつけてくれたからな、興味も湧くだろ。」
いや完全に忘れてた。うん。
「まぁ、お前についての決定権は俺にある。アイツらになんか言われても俺に聞けって言っとけ。」
「ざ、雑ぅ…」
「あっちの家より断然いいだろ。まぁ、生死についての決定権も俺だがな。」
背筋がぞっとする。
しれっとえげつない事をぶっ込んでくるからこれから先、肝が1つでは足りなさそうだ。
「わ、かりました」
「今は暇な時期だし、適当に過ごしとけ。したいことがあったらメイドやアイツらに言えばいい」
ほら、分かったらさっさといけ、と部屋から出るよう誘導される。後ろへ振り返る瞬間にちらりと見ると、その手にはちゃっかりカーテンが握られていた。まだ諦めてないのかこいつ。
「あぁ。あと、お前はこれから令嬢でもなんでもない。そんな他人行儀にするな。」
そう言うと総統様はじゃあな、と完成した紐を握って窓の外へ降りていった。
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にゃーちゃん - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい。楽しみにしてます! (2023年2月24日 0時) (レス) id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
巫癒(ふゆ)VII(プロフ) - もしかしたら私の携帯のバグかもしれませんが15話が非公開になっているのか見れないですよ! (2021年12月9日 12時) (レス) id: b8ba81222f (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷこーん(プロフ) - 画像見たいんですが、インスタかな?ログインしてなくて……浴衣見たいなのであってますか? (2021年8月31日 21時) (レス) id: 23b3a74ded (このIDを非表示/違反報告)
かいと(プロフ) - zm…っっっっ可愛いー (2021年8月13日 7時) (レス) id: 1db53eb3b6 (このIDを非表示/違反報告)
かいと(プロフ) - 好きっっっっ!(唐突) (2021年8月11日 15時) (レス) id: 1db53eb3b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょーこ | 作成日時:2020年3月25日 19時