1-A ページ6
無音の空間の中、教室に入ると、こんな時間なのに、既に数人の生徒が来ていた。私はポケットに入れていた座席表を取り出し、教室内と照らし合わせる。
もう来ているのは、轟さんと八百万さん…私は、八百万さんの後ろか。
本を読んでいる2人の間の通路を通って椅子に座り、机の横にバッグをかけて、中から読みかけの本を取り出してしおりを挟んだページを開く。
今読んでいるのは推理小説。これはもう、3回読んでいるもので、展開や犯人が分かっているが、まだ全ての伏線を回収しきれていないため、読み返しているのだ。
しおりを挟んだのはラストから30ページくらい前の所で、案外早く読み終わった。伏線も回収できたし、満足。私は本を閉じると、バッグにしまい、そして、相澤さんから誕プレに貰った黒ベルトの腕時計をパーカーの袖を少しまくって見る。
始業まで、あと5分…教室には、ほとんどの人が集まっており、私の列の前の席では、眼鏡をかけた男子と見た目が完全に不良な男子が何か言いあっていた…まあ、会話はイヤホンをしているから聞こえないが。
クラスメイトの反応は、2人を迷惑そうに見つめるか、2人を無視して談笑するか、2人を無視して本を読むかの3パターン。私も先程までは最後の反応だった。
眼鏡男子は話が終わったのか、不良男子から離れると、入口にいる緑髪の男子に話しかける。初日から、友好関係築くのに大変だな…なんて他人事のように思っていると、そこに丸顔の女子が加わった。
始業まであと30秒ほど…という所で、3人が入口の下の方を見て驚いた顔をした。相澤さんがやって来たのだろう。私はイヤホンを外すと、ケースにしまってバッグに入れ、相澤さんの反応をうかがった。
「ハイ、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね」
そう言いながら寝袋から出る相澤さんに、クラスメイトは目を見開く。
「担任の相澤消太だ。よろしくね」
担任…という単語に、何人かが叫びそうになるのをこらえていた。さすがに失礼と言いたいが、相澤さん見た目は先生っぽさが微塵もないので、仕方がないと思う。
「早速だが」
相澤さんはクラスメイトの反応に慣れているのか、めんどくさそうに寝袋を漁り出した。
「
…え、相澤さん、まさかその上で寝てた…？
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ぁ - 珍しく台本書きでも、改行で誤魔化す事もなくしっかりした文章を読めてかなり満足しました。CSSもシンプルで良いですね、影ながら応援してます。 (2022年10月20日 17時) (
レス) @page7 id: fefad6577a (このIDを非表示/違反報告)
闇雲空(プロフ) - みゆかさん» わわ、みゆか様も受験生なんですね！！共に頑張りましょう！！ (2022年10月3日 15時) (レス) id: cfd39d529f (このIDを非表示/違反報告)
闇雲空(プロフ) - アカリさん» ドンピシャ作品を作れて嬉しいです！！お気遣い、ありがとうございます。更新頑張ります！！ (2022年10月3日 15時) (レス) id: cfd39d529f (このIDを非表示/違反報告)
みゆか(プロフ) - 夢主ちゃんの性格、主様の書き方‥‥めっちゃ好きです() 私も受験生なので、一緒に頑張りましょうね！！ (2022年10月3日 15時) (レス) @page17 id: cc51e57412 (このIDを非表示/違反報告)
アカリ(プロフ) - シリアス且つ原作沿いもので、ここまで自分ドンピシャな作品に出会えるなんて思いませんでした！主様のペースで、更新頑張ってください！ (2022年10月3日 15時) (レス) @page17 id: e58062aad0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：闇雲空 | 作成日時：2022年9月29日 18時
