排球の館

Mystery House 10 ページ10

京治さんの部屋から帰る途中





「やっほー新入りちゃん！」





と調子の良さそうな声が聞こえた。





あ、この人…





｢こんちには。及川さん。｣






及川「あれ？なんでわかったの？もしかして華丘でも及川さん有名？」







この人、ナルシストなのかな…。






｢いえ。菅原さんにお聞きしたので。｣







及川「ふーん、ね、今どこいってたの？」




この人…めっちゃグイグイ来る。





なんか怖い。







｢木兎さんと京治さんの部屋です。｣







及川「ねぇ、及川さん君のこと気に入った。」








この人は何を言っているのだろうか。






ﾄﾞﾝ






前を向くと目の前に及川さんの整った顔があった。






後ろには壁






これって壁ドンってやつですか？







｢及川さん……ど、どいてください…｣








及川「照れてるのー？かわい。」






照れてるとかそんなんじゃなくて、ただただ及川さんが怖い。






私がリビングで挨拶をした時に1番の作り笑顔をしていたのは及川さんだ。




そんな及川さんが喋って数分で私のことを良く思うはずがない。





及川さんが…何を考えているかが分からない。






どんどん顔が近づいてくる。




ドスっ





！？！？






「なにしてんだよクソ川。えーっと、東堂、大丈夫か？」







及川「いったー！岩ちゃん〜ひどい！」








岩泉「どっちが酷いんだか。部屋戻るぞ！クソ川｣






と、言って二人とも歩いていった








しばらく状況が読み込めずボーッと突っ立っていた。





すると生まれてから今までにあった嫌なこと全てを思い出した。それにこれから先の不安も考えてしまうようになった。






何故かわからないけど






自然に涙が出できた、

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