【ツイステ】婚約者Aとして歴史を変える。１

プロローグ ページ1

「…え、今なんと？」

「もう一度言う、



リドル・ローズハート殿の婚約者に選ばれた



準備をしておくように」

「……はい、お父様」



選ばれてしまった

パタン、と戸を閉めながら青ざめる顔を抑えられない
否、赤らめもしているので表情の振り幅が激しい

大きな屋敷、その中を感情もなく自分の部屋を目指して歩く

やっと着き、椅子に座って貴重な紙を用意する
綺麗な白紙にインクをつけることを惜しみながらもペンをも用意し、今から書くことを整理する




私は、"前世"の知識をフル動員させた

頭の中には、一人の赤毛の男の子
そして、いずれ"オーバーブロット"し、苦しみながら今までを生きてくる男の子

…好物は苺タルト

「……っと、こんな感じか」

紙に書いたのは、今から私の婚約者になるであろうリドル・ローズハートの大雑把な情報
よくは、詳しくは私も"覚えていない"ため、見栄を張り大きな字で書いた自分の字を見つめる

机の端に目を見やると、13歳の誕生日のバースデーカード
現代階のリドル・ローズハートは一つ年上で14歳だという
明日には、面談もある



そのために……
私、A・キャシーは新しい紙を取り出し、思い付く限り"前世"のゲーム内容を思い出す


・オーバーブロット
・友情
・マジフト大会
・契約
・裏切り


そんな準備をして

そんな準備万端な私に降ってきた唯一の難点
それは、





「君との婚約、ボクは認めない」

「……え」





真っ先に主要キャラに振られたこと

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