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湧「てかさー、その髪の毛何回ブリーチしてんの？」
「…かんけいなくない？」
湧 「は？！教えろよ気になんだから！！」
「恐喝じゃん。」
湧 「ちげーっつーの！！」
よくもこんなにポンポンと、色々な話を引き出して来れるものだ。
3回、と答えれば
へー、すげ。とまじまじ私の髪の毛を見つめる。
湧「俺もしてみたかったなー、なんて(笑)」
なんだか寂しそうな顔をしだすから、
ちょっとだけ 元気づけてあげたくなった。
「したらいいじゃん。意外と似合いそーだし。」
湧「は？！がち？！うわーーーーまじでいろいろやっとくんだったわ…」
「だからしたらいいじゃんって。できないの？本当ははげてるとか？」
湧「あのなあ、社会人になるといろいろ制限ってもんがあんの。あとこれ地毛な。俺ハゲじゃねーし。」
｢？ふーん。でも茶髪もめっちゃ似合ってるじゃん。いいと思う。｣
湧「、、お前ももうちょい暗い色でも似合うんじゃね？それも似合ってるけど。」
｢……そ、。｣
最後に染めたのは2ヶ月ちょっと前。
色の抜けすぎた、金とも言えない髪色のてっぺんは
もうすっかり真っ黒な地毛に浸食されてしまっている。
ほぼ毎回ブリーチしていたくせに、暗めならどれがいいんだろう。なんて考え出してしまっている自分が、自分じゃないみたい。
湧「……お前、休憩あと何分なの？」
「え？……あ、もう戻んなきゃ。」
湧「じゃあ俺も帰るかあ。…あ、お前一応女の子なんだからな！！髪のケアちゃんとしろよな！！」
「誰がハゲだ」
湧「言ってねーよ(笑)ほら早く行け、」
ヒラヒラ手のひらを振りながら
わくはなぜか私がドアを閉めきるまで、見送ってくれた。
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「……もういないか、」
お酒が飲めないなら、と
廃棄用に数分前に集めておいた、パックのカフェオレ。
まだいるなら渡そうと思ったのに。
今日も帰り足が早い彼は、
もう既に、そこから居なくなっていた。
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スイ.(プロフ) - リリーさん» こちらこそ読んでくださり、そしてコメントまでしていただきありがとうございます☺️そう言っていただけてとっても嬉しいです…！これからも楽しみをお届けできますように🌟 (8月18日 20時) (
レス) id: e6a739559e (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - 本気で涙が溢れ出した作品でした。素敵な作品をありがとうございます😭 (8月16日 20時) (レス) @page27 id: 96d2fca65a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スイ. | 作成日時：2023年8月12日 23時
