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湧「まあ幽霊たちも元に戻んなきゃいけねーし、4日くらいがちょうど良いんじゃね？」
「幽霊って言い方やだな、、ご先祖様って言ってよ。」
湧「そういうとこちゃんとしてんの意外なんだけど(笑)
死んだ人だって名残惜しくなって帰りたくなくなったら大変じゃん。だから4日でいいんだよ。お盆はこっち戻って来たい死人のためにあんだから。」
「さっきから幽霊だの死人だの、、、バチ当たっても知らないから。」
昔ママが言ってたもん。ご先祖様は大事にしなさいって。
私もお墓参り…ずっと行ってないからバチ当たっても仕方ないけど。
幽霊になったら、どんな感じなんだろう。
なにも考えなくて良いのかな。
49日迎えるまでふわふわ空飛んで、そのあとは？
わからないけど、将来のことなんてなにも考えないで
1年のうちに4日は家に帰って来られるなら。
それならそれでも良いんじゃないかと、ふと思ってしまった。
「…私も早く死にたい、かも。」
湧「…なんで？」
「だって毎日つまんないもん、生きてる意味分かんないし。」
湧「やりたいこととか、なりたいものとか、なんかねえの？」
「…ない。ずっと探してたけど、見つからなかった。
だから別に、良いかなーって。」
全部本当。嘘じゃない。
さっきまですぐ言葉を返してくれたのに、なかなか返って来ないことを不思議に思って顔を上げれば
わくの視線は、空を彷徨っていた。
湧「なあ」
「ん…？」
湧「ちょっと長いけど聞いてくんね？」
少しだけ雰囲気の変わった瞳も、纏う空気感も。
数分前までの彼とは違う人にでもなった気がして、少し怖くなる。
いいよと頷けば、ありがと、と。
どうでも良い話の時とは違う、少しだけ低い声で彼は話し始めた。
湧「いつか俺らはみんな “死ぬ“ けどさ、そのタイムリミットなんて誰にもわかんねーじゃん？
急にいなくなんだよ、人って。
どんだけ大事でも、どんだけ一緒に居たくても、意味わかんないタイミングとかでパッて消えてくんだよ。」
「、…」
湧「人間正直さあ、死ぬってことがどんなことか本当にちゃんと分かってんなら、マジでなんでもできると思うんだよね、俺(笑)
やったことないこともできるし、行けなかったとこにも飛び込めるし
みんな毎日大切に生きるし、みんな幸せでいれるように努力するわけ。」
ま、それ知った時には大抵遅いんだけど。
なんて、わくは笑う。
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スイ.(プロフ) - リリーさん» こちらこそ読んでくださり、そしてコメントまでしていただきありがとうございます☺️そう言っていただけてとっても嬉しいです…！これからも楽しみをお届けできますように🌟 (8月18日 20時) (
レス) id: e6a739559e (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - 本気で涙が溢れ出した作品でした。素敵な作品をありがとうございます😭 (8月16日 20時) (レス) @page27 id: 96d2fca65a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スイ. | 作成日時：2023年8月12日 23時
