17話 ページ18
手を振って金髪sの2人から別れると、ゆったりとした動きで車が走り出した。
鬼邪高ってどのへん？
あーえっとね、こっからだと…。
事務的な会話に、たわいのない話をダラダラと。
いつも使うルード方面より道が穏やかなラスカルズ方面から送ってくれたので、いつもと違う景色が見れて楽しかった。
ここの果物屋は美味しいとか、ここは昔良樹と喧嘩した場所だなどと取り留めもなく出てくる会話は、ポンポンと弾んでいく。
『なんかいいねー吽形ちゃんと話すの楽しいわ』
「そうか？俺はそこまで…」
『えっ？』
「ん…？」
すこしふざけられるくらいにまでなってしまった。
とりあえず軽く肩にパンチして、ケラケラ笑う彼を笑いながら睨む。
『あ、あと3つ目の角を右に曲がれば鬼邪高校だよ』
「りょーかい」
吽形ちゃんは、確かに安全運転で送ってくれた。
自分のバイクよりもゆったりとした時間だったかもしれない。
鬼邪高校の校門が見えると、ここでいいと言って下ろしてもらう。
仮にも定時制番長の妹が、達磨一家がよく使う乗り物に乗り達磨の人間に送られて登校となれば問題になるかもしれない。
『吽形ちゃん今日はありがとね！』
「おー、明日また来いよ！」
こくんと頷いて、扉を締める。
新しい友達が沢山できて今日は幸せだ。
車が来ていないことを確認し、歩道がある運転席の方へと周り込んだ。
手を振って発車するのを待っていると、不意に窓が開いて彼の顔が覗く。
『ん、行かないの…？』
「いや、行くんだけどさ…あの、えー」
煮え切らない吽形ちゃんの態度に首を傾げると、やっぱいいや！と苦笑いで誤魔化された。
『どしたよ、気になるじゃん』
「いや、多分勘違い。あーてか明日も来るならLINE交換しねえ？ちゃんといつ来るか教えてくれ」
あ、確かにそーね。
いつも「ちゃんと連絡してこい」って面倒くさそうに呟くマハラジャさんを思い出しながらスマホを出した。
QRをかざして追加すると、「おっけー」と頷いてくれたので多分大丈夫であろう。
「それじゃ、またな」
『うん、また明日ね！』
走り去る車を見送り、「Aちゃんまだ帰ってこないのー！！」「俺寂しくて死んじゃーう」などとうるさい兄貴に「ついたよ」と送り返す。
こんな時だけ名前呼びするなってのこの兄貴は。
そう思いつつも、少し駆け足でいつものたまり場へと向かった。
口角がつい上がってしまうのは、決して寂しがってる兄貴が可愛いからでは無い。決して。
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＊ haru ＊(プロフ) - 秘密さん» こんばんは！アカウントを変えての返信失礼します。ご要望ありがとうございます〜！検討させていただきますね！！コメントすっごく嬉しいです。スローペースではありますがこれからもよろしくお願いします(^ ^*) (2022年5月5日 0時) (
レス) id: 617f42f7f0 (このIDを非表示/違反報告)
秘密(プロフ) - はじめまして、いつも楽しく読んでいます！日向ちゃん推しなので、彼含め一家のメンバーとわいわい絡みがあって嬉しいです^^*主人公ちゃんのお名前も可愛いのですが、もし可能であれば変換機能つけていただければとても嬉しいです！今後も応援しております♡ (2022年4月29日 4時) (レス) id: ae28a74860 (このIDを非表示/違反報告)
Iru(プロフ) - るいさん» るいさん、はじめまして！素敵なお言葉ありがとうございます; ; スローペースの更新となってしまっていますがどうぞ作品を愛していただければと思います！頑張ります！！ (2021年3月28日 11時) (レス) id: 3fe2b5f711 (このIDを非表示/違反報告)
るい - 好きです。頑張ってくださいませ。 (2021年3月28日 5時) (レス) id: 35ed4ffefd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haru x他1人 | 作成日時：2021年3月18日 22時
