13話 ページ14
「19…嘘だろ」
未だブツブツと呟きながらこちらを見つめる吽形ちゃんをどうやって始末しようかと考えていると、ケラケラ笑いながら左京さんも参戦してくる。
「俺も初めてこいつが遊びに来た時はビビったよ、日向にそっちの趣味があるのかと」
「んな訳あるかよ」
はい出た即答。
何度も言うがUnder20ではあっても18は超えている。
女として見られていないのでしょうか？
泣いちゃいそうだ。
『日向ちゃん嫌い。そんで、左京さんは私に恨みあったりする？』
めんどくせえやつという言葉があのマハラジャから聞こえてきたが知らないフリして左京さんに向き直る。
「おう、この前の喧嘩でどさくさに紛れて殴られたな」
その件については大変申し訳なかったと思ってるけど、あればマイティーのスタイリッシュ美人が強かったのだ。
許してほしい。
「この子あの抗争にもいたんすか！？」
いちいち耳にビーンとくる叫び声を出す吽形ちゃん。
五月蝿い、興奮した時の良樹より五月蝿い。
「失礼な！これでも立派な戦力だよ」
胸を張って答えると、はぁ…と気の抜けた声。
信じてなさそうだが、仕方がないとは思う。
良樹程の力はないし、体力がなくバテて防戦一方になっていた所に左京さんが来てくれたのだから。
「喧嘩なんてやめとけよ。お前の仕事じゃねえさ」
『それ、日向ちゃんがいう？』
ふぅ…と薄い唇から吐き出される煙を目で追いながら、掴めないその人を見上げる。
復讐の鬼と呼ばれる日向ちゃんが、私に言えた義理ではないだろう。
「てめぇは、あの猿山でバンダナ野郎に護られて男にも勝てる気でいるかもしれねえが…どうにもならねえ事もあんだよ。男と、女じゃあな」
彼の、こういう思考の読めない瞳が苦手だった。
Rockyちゃんや、Kooちゃんと話している時も諭されることはある。
「女なんだから」「あなたは女性ですから」と。
kizyiちゃんだって女でも戦ってるでしょ！？と反論するのだけど。
『たまーに、日向ちゃんって意地悪だよね〜』
会いたいと言っても、遊べて嬉しいと笑いかけても、のらりくらりとかわしていく癖に。
人のことなど気にしていなさそうな顔をしている癖に。
意地悪なフリして、優しくしないでくれ。
ほらまた、心臓がうるさくなってくる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＊ haru ＊(プロフ) - 秘密さん» こんばんは！アカウントを変えての返信失礼します。ご要望ありがとうございます〜！検討させていただきますね！！コメントすっごく嬉しいです。スローペースではありますがこれからもよろしくお願いします(^ ^*) (2022年5月5日 0時) (
レス) id: 617f42f7f0 (このIDを非表示/違反報告)
秘密(プロフ) - はじめまして、いつも楽しく読んでいます！日向ちゃん推しなので、彼含め一家のメンバーとわいわい絡みがあって嬉しいです^^*主人公ちゃんのお名前も可愛いのですが、もし可能であれば変換機能つけていただければとても嬉しいです！今後も応援しております♡ (2022年4月29日 4時) (レス) id: ae28a74860 (このIDを非表示/違反報告)
Iru(プロフ) - るいさん» るいさん、はじめまして！素敵なお言葉ありがとうございます; ; スローペースの更新となってしまっていますがどうぞ作品を愛していただければと思います！頑張ります！！ (2021年3月28日 11時) (レス) id: 3fe2b5f711 (このIDを非表示/違反報告)
るい - 好きです。頑張ってくださいませ。 (2021年3月28日 5時) (レス) id: 35ed4ffefd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：haru x他1人 | 作成日時：2021年3月18日 22時
