56: ズルズル ページ7
ズルッ
ズルッ
ズルッ
嫌がる乱歩を引きずりながら相澤達が体術を仕込まれている道場に足を踏み入れた
道場に入った瞬間、熱気と殺気に包まれる
…福沢さんは容赦なく彼らに体術を叩き込む気らしい
さて、今日の体術の担当は…っと
A「見っけ。…この殺気はやっぱりね」
ダン…ッ！！
相澤「ぐっ…！」
宙に浮き、そして、思いっきり床に叩きつけられた相澤を見ながら、相澤を床に叩きつけた張本人を見る
A「おじいちゃん」
クニキダ「…！嬢と坊じゃねぇか。…そぅか、はは！」
クニキダのおじいちゃんが笑うと今までジタバタ暴れていた乱歩が借りてきた猫のように大人しくなった
クニキダ「どうした？坊。元気がねぇな」
A「気にしないで。今、拗ねてるだけだから」
はー、どっこいしょ
大人しくなった乱歩の体を道場の床にゆっくり置きながら衣服を直してあげる
クニキダ「嬢と坊が来たことだし、ここらで今日は終ぇとするか」
相澤「…は、い」
山田「…うっす」
ゼェゼェと肺から酸素を必死で取り組むように息をする彼らにクニキダのおじいちゃんは笑った
クニキダ「じゃあ、ジジイは先に戻っとるよ。お前ぇらはゆっくり来ぃや」
相澤「ありがとう、ございまし、た…！」
苦しそうに深い息を吐きながら頭を下げる相澤の頭をワシャワシャ
そして、ダンマリしている乱歩の頭も通るついでにワシャワシャしながら、クニキダのおじいちゃんは一足先に戻っていった
同時に気力が切れたのか相澤の体が道場の床に落ちていった
A「バテバテじゃないか」
相澤「…すまんが、チビ助と遊ぶ、気力は、」
はぁーと息を吐きながら目を閉じた相澤は喋る気力ももうないようだ
山田ことマイクを見れば同じ状態、いや、相澤以上にへばっているように見える
マイク「…美少女、最後に会えて、良かった、ぜ」
ばたり、と床に倒れる彼に私はため息を吐いた
A「仕様がないなぁ」
そう言いながら、まだ床から動かない乱歩を見た
A「乱歩」
名前を呼び、静かに粘ること約5分
彼はついに私の根気に折れた
乱歩「〜もう！誰か呼んでくればいーんでしょ！？」
A「うん、頼むよ」
プリプリ怒りながら組の誰かを呼びに道場を後にした乱歩の背を見送り、そして疲れからか寝息をたて始めた彼らを見下ろした
A「流石に初日から連続で休まず鍛えたら筋繊維ぶちぶちでしょーよ」
ヒーローでしょうが
鍛えるペースくらいちゃんと考えなよね
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 801人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ごまだれ - 一気読みしたけどめちゃめちゃ面白かった！この小説ほんと好きです！ (8月20日 15時) (
レス) @page33 id: d280296ddc (このIDを非表示/違反報告)
ゆち - 更新しないんですか？面白いので続きみたいです (2021年9月18日 23時) (レス) id: 965039a2b8 (このIDを非表示/違反報告)
おはぎ - 続きが気になります…！！！ (2020年11月20日 13時) (レス) id: 773f6d4603 (このIDを非表示/違反報告)
暁月 - わあああああ！！！！更新ありがとうございます…！！じっくり読ませていただきますね…！ (2020年4月28日 21時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
ピリオド - あっ、好き……です。更新大変だと思いますがお身体に気をつけて下さいね！ (2020年1月12日 8時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：沖縄県産マンゴー
| 作成日時：2018年6月8日 5時
