54: クニキダと乱歩 ページ5
A「何を言われたの」
そう乱歩に問えば彼は床を一点に見た
乱歩「…君の、」
彼は、そう小さく言葉を紡いで止めた
そして、何かを思い出すように静かに目を閉じる
ーーーーーーー
クニキダ「坊。またお嬢絡みで問題を起こしたそうで。加え、相澤と山田をお嬢から完全に引き離してるようじゃねぇか。他の奴が気付かんでもジジイの目は掻い潜れねぇよ」
なぁ、坊。何でだ？
相澤と山田の何がいけねぇンだい
乱歩「クニキダ…」
クニキダ「人格？能力？はたまた性別か？坊の事だ。差別なんて、そんな事じゃあねぇとは思う。でもな、その一点を抜かしてもジジイは納得がいかんのよ」
スッと目を細めた老齢の男に乱歩は少したじろぐ
乱歩「…僕は謝らないから。アイツらは、だめだ」
クニキダ「何を根拠に。坊は何を��予測��したンで？」
乱歩「僕は…Aの、あの子の恐れている者からあの子を遠ざけ、守りたい。故に相澤と山田はダメだ」
そう断言した乱歩はクニキダを見上げた
乱歩「僕はあの子が彼奴らと関わったが為に彼奴らがこれから対峙する者たちからAが��巻き込まれてしまう��未来をなるべく避けたいンだ」
相澤と山田はヒーローだ
彼奴らがこれから対峙する者達の中にきっと��奴ら��もいる
だから、Aは彼奴らと深く関わるべきじゃあない
クニキダはそんな乱歩を見て深くため息を吐いた
クニキダ「坊。それは違ぇ」
低く、だが、強く放った彼の言葉が乱歩の鼓膜を震わせる
クニキダ「坊。守る意味を違えるなよ。お前さんのソレはお嬢を守る為のモノじゃねぇ」
乱歩「！」
クニキダ「お嬢の世界を阻めンな。お嬢が歩んで受け止めるべき道を坊が…お前ぇだけは遮断せんでくれや」
乱歩「僕はただ！Aが安心して生きられるように…っ」
そう言葉を強めた乱歩の肩をクニキダは、がしりと掴んだ
クニキダ「坊は誰より賢ぇ奴よ。だから、お嬢がこの先転ばぬように一生懸命に道にある小石までもを退かそうとする。それは悪ぃ事じゃあねぇ。けどな」
全部退かしちまったら、お嬢はこの先どうすりゃあイイんだ？
クニキダ「石を退かす事は、坊の役目じゃねーよ。そりゃ、お嬢の役目だ。お嬢が邪魔かどうか判断して、先をお嬢なりに一生懸命考えて。そうして、石は残されるか退かされるかの選択をされる」
乱歩「！」
クニキダ「坊がお嬢がすること全部やっちまったら、お嬢は一生成長出来ねぇぞ。お嬢が歩むべき道をお前さんが勝手に狭めてやるなや」
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ごまだれ - 一気読みしたけどめちゃめちゃ面白かった！この小説ほんと好きです！ (8月20日 15時) (
レス) @page33 id: d280296ddc (このIDを非表示/違反報告)
ゆち - 更新しないんですか？面白いので続きみたいです (2021年9月18日 23時) (レス) id: 965039a2b8 (このIDを非表示/違反報告)
おはぎ - 続きが気になります…！！！ (2020年11月20日 13時) (レス) id: 773f6d4603 (このIDを非表示/違反報告)
暁月 - わあああああ！！！！更新ありがとうございます…！！じっくり読ませていただきますね…！ (2020年4月28日 21時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
ピリオド - あっ、好き……です。更新大変だと思いますがお身体に気をつけて下さいね！ (2020年1月12日 8時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沖縄県産マンゴー
| 作成日時：2018年6月8日 5時
