第194話 誰か…聞いて…私の気持ち。 ページ14
___________________
…Aさんも、蒼井さんも、部屋に連れていかれたようです…。
私以外の女性は全員みゆきさんについて行きました。
達央｢あれ？いかねーの？友梨奈。｣
友梨奈｢あ、はい…私は少し部屋で休みます。｣
達央｢…そうか。｣
私と達さんは、少し会話をして別れた。
部屋…と言ってきたのは、私が好きな花が植えてある花壇…庭の隅っこにある所です。
友梨奈｢はぁ…。｣
羨ましかった…あんなに幸せに笑うAさんと佳美さんが…。
好きな人とくっつけるのはどんな感じなのだろう…。
政略結婚…私はそれを、将来の私たちの家庭のためにしなければいけない。
とてもお金持ちの60代の若いお嬢様が好きだと言ってるおじさまと結婚する…そう聞いた。
３年後…違う…。あの時はそう言ったけど、本当はもう一年もない…。
友梨奈｢…私は…｣
達央さんの事が…
誰も、聞いてくれないの？
お父様も、お母様も…
どうして…？
友梨奈｢どうしてｯ…！｣
泣いた…誰にも見られず…泣いた。
私には、お父様に反対する勇気…そして、達央さんに告白する勇気すらなかった。
こんなに惨めな自分が…殺したいくらい…嫌いだ。
｢何めそめそしてんの…？｣
友梨奈｢ｯ…！？｣
呼ばれて、後ろを向くと何故か達央さんがいた。
どうして、このタイミングに、来るのですか…あなたは…。
友梨奈｢な、何でもないです。｣
達央｢何でもないようには、見えないけど？｣
友梨奈｢ｯ…！ほっといてください！！｣
達央｢…そう…ならほっとく。でも、泣きたい時は、泣け…。｣
最後、消えそうな声で言うと私を抱きしめてくれた。
友梨奈｢ｯ…！くｯ！うぅ…！｣
私は…子供の時みたいに、泣きじゃくってしまった。
だって、優しいから…達央さんが…優しいから…！
達央｢俺じゃ、ダメなのか？｣
友梨奈｢…え？｣
達央｢お前の、横で歩いていられるの…俺じゃ、ダメなのか…？｣
友梨奈｢…！…｣
嬉しかった…。でも、
友梨奈｢…ダメです。達さんは、横で歩いてはいけません…。｣
そう、これが…私のしなければいけない事。
そうすれば、達さんも、皆も、幸せになる…。
達央｢…言い方変える…。お前の横で歩けるのは…俺だけだ。｣
友梨奈｢！？…無理ですよ…。｣
達央｢いいや。無理なんかじゃない。｣
友梨奈｢ｯ…何も知らないくせに！口挟まないで！！｣
達央｢…！？｣
第195話 私の想い人。→←第193話 賢章編、いったん終了
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
一松大好き - しょうたんが記憶を無くして「誰？」と言うところが泣きそうになりました。 (2016年8月17日 6時) (
レス) id: 947c26b20a (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - すごく、泣けます(。´Д⊂) 楽しみに待ってます！ (2016年4月5日 18時) (レス) id: e291531201 (このIDを非表示/違反報告)
蒼い鳥 - 続きがものすごくきになります！しょうたんが早く記憶お取り戻して欲しいです (2016年4月4日 18時) (レス) id: e725e1b045 (このIDを非表示/違反報告)
蒼井藍(プロフ) - もうすでに泣いてるのですが(´ ; ;`) 涙腺が･･･しょーたんはやく記憶取り戻して！！ 更新がんばってください！ (2016年4月3日 23時) (レス) id: 3b9b9f7ca2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼い鳥 - なんか、しょうたんが元気でよかった！早く次がみたいです（≧∇≦） (2016年4月2日 22時) (レス) id: e725e1b045 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：最先端の消しゴム | 作者ホームページ：
作成日時：2016年3月9日 17時
