第117話 はぁ…。 ページ30
事務所に戻ると、私はすぐにアフレコの練習に取り組んだ。あの人に下手だなんて言われたくない。…今日一緒にしてわかったけど、多分私の方がうまいかもしれない。毎回監督に止められていたのはあの人だった。あの人より、上に行かないと!
そして次の週、またそのアニメのアフレコがあった。
私は先週より、少しだけコツがつかめた気がした。
監督にOKをもらうと、皆緊張がほぐれたかのように安堵のため息をついた。
すると、後ろからまた声がした。
茉莉花「…ちょっと、Aさん?いいかしら。」
貴「あ、はい。何でしょう?」
茉莉花「ここでは何ですから、ちょっとブースを抜けたところでお話が
…。」
貴「わかりました。」
それだけいうと、茉莉花さんは連れの人のところに戻っていった。
佳美「A、気をつけて。私たちも、あとからいくから。」
貴「うん。わかった。」
私は、茉莉花さんと一緒にブースを出た。
貴「それで、お話とは?」
茉莉花「…貴女、それが私に対する口の聞き方ですか?」
貴「はい?」
茉莉花「私を誰だと思ってらっしゃるの!?」
貴「半年ほど早くデビューした先輩、ですよね?」
茉莉花「っ!」
貴「それ以外になにか?」
茉莉花「貴女、よく覚えてらっしゃい!私は、この東京を題する雪城家の娘よ!?」
貴「…それが何か?」
茉莉花「ッ!貴女、いい加減にしなさいよ!!私には向かったらどうなるか、身をもって知ればいい!!」
その瞬間、後ろからバケツで頭から水をかけられた。
茉莉花「アハハハハッ!いい君よ!!」
貴「ふぅ、最近暑いですね。」
そう、今はまだ夏、ちょうど9月に入った所。
貴「暑かったので、冷水をかけて頂いて助かりました。暑くて死にそうだったので…。この服も、外に出たら乾きますからね。」
茉莉花「なっ!?」
貴「話とは、それだけですか?なら私はこれで失礼します。」
茉莉花「…くそっ!」
貴「お嬢様がそのような口を聞いてもよろしいのですか?」
茉莉花「う、うるさいっ!」
貴「わたしには、関係ないですけど…。では、失礼します。」
私がブースに荷物を取りに行くと、友梨奈さんと佳美が待っていた。
貴「ただいまー!」
遊澤「!!A!!」
遠風「ひどい…。」
貴「大丈夫です。外に出ていたら直りますよ!」
遊澤「早く乾かしに行こう!!」
貴「うん。」
それから私たちは、外に出て、服を乾かした。
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最先端の消しゴム(−_−;)(プロフ) - みれぃさん» コメントありがとうございます!!Twitterのアカウントは「@ASHOWT」か、最先端の消しゴムでやってくれたら出てくると思います! (2016年1月9日 22時) (レス) id: ce180c9265 (このIDを非表示/違反報告)
みれぃ(プロフ) - いつも読ませてもらってますー!! これからも更新頑張って下さいー もし、よかったら、Twitterのアカウントとか教えていただきたいです!! (2016年1月9日 22時) (レス) id: 5e7f49e174 (このIDを非表示/違反報告)
Ria(プロフ) - 凄いです! (2016年1月9日 20時) (レス) id: 814316926e (このIDを非表示/違反報告)
最先端の消しゴム(−_−;)(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます!!!ほかとは違いますか!?私もよくわかってないのですが、いつの間にかこんなふうになっちゃって…笑 (2016年1月9日 20時) (レス) id: ce180c9265 (このIDを非表示/違反報告)
最先端の消しゴム(−_−;)(プロフ) - あやめさん» ありがとうございます!!そう言って頂けて嬉しいです! (2016年1月9日 20時) (レス) id: ce180c9265 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:最先端の消しゴム | 作者ホームページ:
作成日時:2015年12月10日 19時