Marionation (ページ41)

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♯３６(Vert side) ページ41

作戦決行当日。

聖「神山お疲れ！」

淳「お疲れぇ～」

緑「おぅ！お疲れさん」

普段通りを装って、ショートホームルームが終わった聖と淳之介と合流する。

仲良くなった記念に3人でゲーセンに遊びに行く、という約束をしたけど、それは表向きの話。

ゲーセンから適当にあちこち廻る時に、予め誘拐班メンバーを仕込んだルートを廻って、2人の身柄を預け次第、俺は本部に先回りする。

ヴァイオレットの魔力【妖蝶】で空間を操り、混乱させた上で、トネールが電気ショックを与えて気絶させ、体力の持ちがええフラムが本部に運ぶ。

同じ要領で最後にソレイユが赤西を拘束するらしいから、俺はその間に本部に戻ってシュヴァリエと合流する。

3人が本部に連れてこられた時の周囲の守備と、ヒーロー組織が来た時の一次戦力として動く駒になる。

そういえば、シュヴァリエとは久しぶりに組むなぁ。

黒霧塔に入ったばっかの時はよう遊んでもろてたけど、シュヴァリエはしばらく別地域でスパイの任務を任されてた。

この作戦のために、メンバーに組まれるかもしれないからと召集が掛かり、今は本部に戻って来とるらしい。

事前の相談もなく、今回の件で顔を合わせるんは今日の夜が初めてやけど、シュヴァリエのことや。

「僕とヴェルトやったら何とかなるんちゃう？」って呑気に笑いながら、その腕を見せつけるんやろうな。

聖「･･････ぃ、ぉーい、大丈夫か？」

緑「あっ、あはは。大丈夫、大丈夫！」

淳「なんか顔ニヤケてたよ？」

緑「え、ホンマに！？あぁ～もう、ゲーセンで2人に勝つ作戦考えとったの、顔に出てたんかー！」

聖「はぁー？ぜってぇ俺が勝つし！」

淳「僕だってゲーム得意だからね！神ちゃんには負けないよ？」

緑「お、言うたな？ほんなら勝負しよ！」

聖「負けたヤツはジュース1週間奢りで！」

淳「初っ端からキツくない？‪w」

緑「ええで！っしゃ、ほんならそろそろ行くで！」

ごめんなぁ、どの道俺“ら”がゲームに勝つんやわ。

そのためにも、君たち2人のことは利用させてもらうで。

ポケットに忍ばせた黒霧塔しか把握出来ない超小型GPSをオンにし、教室を出る。

靴を履き替えたところで、隣の下駄箱の列から、聖と淳之介が誰かと喋ってる声が聞こえた。

聖「わり、俺神山と先約あるんだわ」

淳「ごめんね、今度遊ぼ！」

緑「どうかしたん？」

そこには、亀梨が山下を連れて立っていた。