♯35(N.Y. side) ページ40
赤西が女の子と一緒に歩いてた?
亀梨くんの証言に再び思考を立ち止まらせる。
竜「その隣にいたって奴、髪がすっげぇ長くなかった?身長もわりかし高めで」
亀「うん、そんな感じだった」
竜「俺らの同級生だよ、そいつ。で、中丸の幼馴染」
亀「もしかして、Aちゃん、って人?」
雄「うん。よく分かったね」
亀「昨日潤くんの車ん中で言ってたから」
──────
亀「中丸〜、その子好きなの?」
雄「ばッ、違う!!幼馴染、だからっ!!」
──────
確かに、言ってた。
思わず苦笑する。
亀「中丸の好きな人なんでしょ?」
言い淀んでいると、また亀梨くんがニヤニヤしながら聞いてくる。
さすがに観念するしかないか。
雄「うん、ちっちゃい時からずっと一緒にいて、ずっと好きだった。今もまだ、好きだと思う」
亀「だと思う?」
雄「分かんない。でもそういう感覚があるし、高校で再会して、好きだったっていうのがまた思い出されたっていうか。
ヒーローになる、って彼女に約束して、それを果たしたくてここに今いるから」
真面目に、純粋な気持ちで、「好き」の感情を説明していく。
相変わらずニヤニヤしながら聞いてる亀梨くん。
と、そこに上田の携帯に着信が来た。
竜「っ・・・・・・」
雄「どうした?」
竜「黒霧塔が動き出してるって、アニキから」
その言葉に、亀梨くんの顔に緊張が走る。
さっきまでのニヤニヤはどこへやら・・・・・・。
竜「二宮くん、エレクトリックが使えるだろ?
サポートに回るに当たって、その力を利用してこの組織内のネットワークシステムに裏ルートアクセスを追跡する機能をつけたらしくて。
そうしたら、黒霧塔のデバイスがうちのシステムにアクセスした痕跡が見つかったって」
雄「俺らがさっき櫻井くんに頼んでやってもらったみたいに、人員情報を探ろうとしてたとか?」
竜「おそらくそうだろうな」
亀「近々大きなアクションがあるってこと?やっぱり俺、シチューの件断った方が・・・・・・」
雄「いや、それはそのままやって」
亀「なんで?だって危ないじゃん」
雄「なるべくいつも通りを装った方がいい。ちょっとでも誰かを守ってることを向こうに悟られたらマズいと思う」
亀「でも狙いは俺らじゃないの?」
竜「俺らを狙うために一般人が巻き込まれることもある。
今までだって、そういうことあっただろ」
亀「確かに・・・・・・」
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神無月三栗(プロフ) - 物語に登場させて欲しい人物募集中です!どなたでもリクエスト等気軽に書き込んでください! (2020年5月26日 17時) (レス) id: 1e93583f8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神無月三栗 | 作成日時:2020年5月17日 20時