検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:10,997 hit

13:Scone. ページ14

「辻本さん…?体調が優れないのですか…?顔色が…」
「いえ、私は大丈夫です…」
…結局あれから眠ることが出来ず、意識が飛んだのは外が明るくなってきた頃だ。
起きたら寝不足の原因の相手は既に居なくて、あれは夢だったのではないかと錯覚をしてしまうが、酷い眠気がそれを現実だと教える。
「Good morning!遅かったね桜!」
寝不足の原因のアルフレッドはフランシスさんと居間で仲良く朝食を食べていた。
誰のせいで…と言いたいところだが、彼は本当にお化けに怯えていただけで。その場に私がたまたまいただけで他の人がいても同じだっただろう。なんというか、親子みたいだ。
なんて思っていると可愛らしく見えてきてクスクスと笑ってしまう。

「随分機嫌が良いな桜」
なにかあったのか?と後ろから聞こえる。振り向くとこれまた機嫌が良いアーサーさんが片手に何かを持っていた。
「は!?お前ソレ持ってきたの!?」
「当たり前だろ。折角お世話になるってのに菓子1つくらい持ってくるだろ」
優雅にご飯を食べていたフランシスさんが椅子から立ち上がる。
アルフレッドは先程までの笑顔は何処へやら、真顔になっていた。
そしてあの本田さんでさえ顔色を悪くしてアーサーさんから全力で目を逸らしていた。
原因は多分このアーサーさんの持っているよくわからない何か…菓子?だろう。
「あぁ、そうだ。桜も食うか?俺が作ったスコーンなんだが…」
スコーン?こんな色だったかな…
「べ、別に仲良くなりたくて作ったやつ食わせたかったとかじゃないんだからな!」
私がまじまじとスコーン?を見つめていると少し嬉しそうに彼は言う。
全員の視線が刺さる。折角持ってきたのに口にしないのは失礼だよね…
私は恐る恐るスコーン?を手に取る。見た目はあれでももしかすると味は…

ガリ…ガリ…
口に運べば名状しがたい味が口に広がる。ガリガリと口内で音がして噛めば噛むほど水分が欲しくなる。
私の感想を待っているのか、アーサーさんは心配そうにこちらを見ていた。

「…あ、お、おい……」
美味しいですと無理に口にしようとしたが、視界が暗い。
謎の浮遊感そして

私の意識はそこで途絶えた。

 

(あれは…食べるべきものではなかった……)

____
この場をお借りして感謝の気持ちを綴らせていただきます。
沢山のお気に入り登録、評価、コメントありがとうございます!
これからも精進して参りますので、拙い文章ですが最後までお付き合い下さると嬉しいです。

14:Dream.→←12:Good night...?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
44人がお気に入り
設定タグ:ヘタリア , APH , アメリカ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

限界米領(プロフ) - 華氷さん» コメントありがとうございます!日常的な会話などが好きなので過激にならないようにしてますのでそう言っていただけるとすごく嬉しいです!今後もほっこりするようなお話になるように頑張っていきます! (2019年10月18日 0時) (レス) id: f4d846ffd6 (このIDを非表示/違反報告)
華氷(プロフ) - すごく面白くて可愛らしい物語ですね!とても大好きです!更新楽しみに待っております!頑張って下さい!! (2019年10月17日 11時) (レス) id: 73a83246d3 (このIDを非表示/違反報告)
限界米領(プロフ) - スコ―ンさん» コメントありがとうございます!面白いと思ってくださってとても光栄です!拙い文章ではございますが、今後も更新ペースを落とさないように頑張ります! (2019年10月14日 1時) (レス) id: f4d846ffd6 (このIDを非表示/違反報告)
スコ―ン(プロフ) - 面白いです!更新楽しみにしてます!(*´▽`*) (2019年10月13日 21時) (レス) id: 92f83285a3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:限界米領 | 作成日時:2019年10月9日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。