9話 ページ10
「ゴミ出しじゃんけん!!」
芦戸ちゃんが「最初はグー!」とコールをかける。
「「じゃんけん……」」
皆の声が加わる。
「「ぽんっ!!」」
「あーいこで!!」
「「しょっ!!」」
芦戸ちゃんメインのコールで、あいこのじゃんけんが長いこと続く。
「おいまたあいこかよ」と疲れが見える瀬呂範太くん。
「俺もう腕痛い…」と弱音を吐く尾白猿尾くん。
そんな中、常闇踏陰くんは、ダークシャドウを上手く使ってじゃんけんを進めていた。
障子目蔵くんなんかもってこいの個性でひょいひょい手を出し、砂藤力道くんは片手にお菓子を持っていた。
途中で「おい!葉隠透明だからってズルしてるだろ!!」と上鳴くんが葉隠透ちゃんを注意する。
最初は楽しかったけど、正直私も手が疲れてきた。
何回どころか、何十回目の「あいこでしょ」で、第1回戦目の決着が着いた。
勝った人は倒れ込むようにしてその場から離れていった。
私は負けたんだけど。
第2回戦、第3回戦とスムーズに進み、残ったのは私と……。
「じゃんけんなんざ運じゃねえか。俺は実力での勝負しか好まねえ」
爆豪勝己くんだった。
「ほら、かわいい編入生とのゴミ出しデート楽しんでこいよ」
切島くんが爆豪くんの肩に手を添える。
「はあ?!誰がこんな人形野郎と……」
言いかけたところで、私の腕が勝手に持ち上げられ、爆豪くんに触れた。
……爆豪くんは固まった。
勝手に腕が動いたことに驚いて個性が出てしまった。
「爆豪くん固まっちゃって。Aちゃんに気があるんじゃーん」
後ろからケラケラと笑うのは、葉隠ちゃん。
どうやら彼女が私の腕を掴んだらしい。
道理で見えなかったわけか。
「ほら、おふざけはこと程度にして。早くしないとゴミ置き場しまってしまいますよ」
飯田くんが皆に声をかける。
「愛敬くんも、爆豪くんにかかった個性を解いてあげて、仲良く2人でゴミを出してきてください」
言われた通り、私は爆豪くんの首元に触れ、個性を解いた。
意識が戻った爆豪くんはさらにムスッとしてゴミ袋を担いで出ていってしまった。
私は咄嗟に体が動き、残りのゴミ袋を持って爆豪くんを追いかけた。
「ちょっと待って!!」
走って爆豪くんを追いかける。
すると、持っていたゴミ袋に足が当たり、そのまま両足がもつれて転倒した。
……恥ずかしい。
でも、爆豪くんを追いかけなきゃ。
私は痛みを抑えて立ち上がろうとした。
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兎斗(プロフ) - この作品とても面白いです！続き楽しみにしています！ (2021年6月6日 1時) (
レス) id: d97bb948a4 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - あるむんさん» わざわざほんとにありがとうございます！めちゃくちゃ活力になります！これからもがんばります！！ (2020年6月4日 10時) (レス) id: ffef2d7169 (このIDを非表示/違反報告)
あるむん(プロフ) - さくらさん» お話はとても面白くて更新を楽しみに待っていますので！不快と言うよりは少し心配(？)になってコメさせて貰いました！！星とお気に入りしておきま〜す！ (2020年6月4日 0時) (レス) id: 2802bdf122 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - あるむんさん» 大丈夫かどうかはわからないです、、ただあくまで主人公の個性の名前として使わせてもらってるので、これから先話を進める上でもそのような意味ではでてこないです！もし不快に思われる方がいるならまた別で考えます。コメントありがとうございます！ (2020年6月4日 0時) (レス) id: ffef2d7169 (このIDを非表示/違反報告)
あるむん(プロフ) - ラブドール、主に男性がアレを楽しむ為に作られた人形を意味しますが大丈夫ですか？ (2020年6月4日 0時) (レス) id: 2802bdf122 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2020年5月21日 20時
