ねこみつけた -H.S- ｛夏みかん様リク｝ ページ7
『心操くん』
彼の姿を見かけて思わず声をかけた。
運動場の裏、人気のない場所に彼はしゃがみ込んでいた。
「…なに」
振り向かず彼が返事をする。
私は彼の横にしゃがんだ。
『ねこいるの？』
彼の視線の先はキジ柄が目立つねこがいて、彼を少し離れた場所から見ている。
ねこを一緒に見るふりをしながら口数の少ない心操くんを横目で観察していた。
普段よりも顔が怖く、強張っている。
緊張を紛らわすためにはどうしたらいいんだっけ…と口下手な自分なりに考えた結果、どうでもいい話をすることにした。
『このねこさ…心操くんに似てない？』
「なに言ってんの」
『ちょっと遠巻きから相手っていうか、他人を見てる感じが』
「俺、三好のなかではそんなイメージなの？」
心操くんは初めてこっちに視線を寄越すと、小さくフッと笑った。
そのことに嬉しさを感じながら話を続ける。
『ねこって毛の色で性格が分かるって知ってた？』
「へぇ」
『このねこの毛色だと警戒心が強くて頭も良いし、全体的に強い猫が多いんだって』
「…よく知ってんな」
『まぁね…ここらへんも心操くんに似てると思うよ？』
精一杯の笑顔で言うと怪訝な表情で見つめられた。
…いいよ、めげずに話すから。
『だって心操くんがここまでこれたのも頭の良さと強さがあるからでしょ？』
「いろいろ納得できないけど、警戒心は？」
『え、あんまり他の子と心から打ち解けてるような雰囲気がないから』
「三好、俺のことよく見てんな」
『あ…ごめん、嫌だった？』
「別にいいけど」
『ならよかった…とにかく、心操くんは強いんだから頑張って！』
ガッツポーズを作り私が応援すると同時にねこがにゃあ、と鳴いた。
二人同時にねこの方を見て、顔を戻して目が合う。
どちらからともなく笑顔がこぼれた。
「…お前のおかげで緊張ほぐれたわ、ありがとな」
心操くんは立ち上がるとこっちを見てニィと笑った。
ああ、そろそろ時間か。
決戦の場所へ歩き始める心操くんの後ろ姿をひとしきり見つめた後、私も自分の席に戻るため歩き始めた。
プレゼント・マイクの声が響くなか、私にはあのねこがもう一度鳴いた声がはっきりと耳に届いていた。
(好きな子と、緑谷戦直前)
好きです、尾白くん。 -M.O- ｛尾白猿尾愛好者様リク｝→←UNAWARE is SIN -H.S- ｛少年ジャンプ様リク｝
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ちぇけらっちょ。 - 輪来さん» 了解しました！お応えするのが遅くなるのでご了承ください。ありがとうございます、頑張りますね！！ (2018年10月22日 6時) (
レス) id: 6d55399477 (このIDを非表示/違反報告)
輪来 - リクエストなんですが(唐突)、デクをお願いします！とても面白かったです！これからも頑張って下さい！ (2018年10月19日 16時) (レス) id: 8010af24fd (このIDを非表示/違反報告)
輪来 - リクエストなんですが(唐突)、デクをお願いします！とても面白かったです！これからも頑張って下さい！ (2018年10月19日 16時) (レス) id: 8010af24fd (このIDを非表示/違反報告)
ちぇけらっちょ。 - きのこさん» リク承りました！ ですが、もはや日常ですがスランプ患ってるマンなのでお答えできるのが遅いです…すみません…。 (2018年10月14日 11時) (レス) id: 6d55399477 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - リクエストよろしいでしょうか？心操君でお願いします！！(期待のまなざし) (2018年10月14日 10時) (レス) id: b000323d2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぇけらっちょ。 | 作成日時：2017年5月11日 10時
