エンドロールは倍速で -D.K- {水無月 はな様リク} ページ17
さすがにこれはまずい。
さっき倒した
気配を消すのが得意な奴だったから一瞬だった。
うん、これ多分内臓まで切られてるな。
「A！！」
『…ん？』
血を流しすぎてぼんやりする頭と目を動かして向かってくる相手を認識しようとする。
黄色い髪に上下の黒いヒーロースーツ、ちょっとアホ面なその男…。
『上鳴？』
「おい！すっげぇ血ぃ出てんじゃん！」
『え、うるさ…』
大きい声を出したのは偶然現場が被った高校の同級生、上鳴電気。
いやぁ、昔の片思い相手に血まみれを見られるのはキツい。
心配そうに私の傷口を覗き込んだ上鳴は顔色を変えた。
動く力が無いので自分では見えないが、余程状態が悪いのだろう。
「もうすぐヒール系の個性持ち来るからそれまで頑張れよ」
持ち物でササッと応急処置をした上鳴に声をかけられる。
『ねぇ、これ助かるの微妙だから他行きな？』
「頼むから諦めんなよ、頑張れって！！」
あまりにも一生懸命な上鳴にふは、と笑いがこぼれる。
私に構うのは合理性にかけるよ、と担任を真似たセリフを言おうとした瞬間、倒したはずの相手が動いたのが見えた。
上鳴は私に必死で気が付いてない。
『上鳴！！』
「え、ちょ、嘘だろおいA！！」
咄嗟に動いたことで傷から血が溢れ出し、体から力が抜ける。
膝から崩れ落ちた私を上鳴が慌てて受け止めた。
「Aしっかりしろって、お前がいなくなったら俺誰と結婚するんだよ！」
『あ〜そういえばそんな約束したね、ごめん、独身貴族でお願いします』
お互いが40過ぎでも独身だったら結婚しようって高校の時にノリでした約束覚えててくれたんだ。
私あの時上鳴のこと好きだったからそうなったらいいなって思ってたんだよ。
ドラマだとそんなセリフを言うんだけど、伝えたところで呪いにしかならないから飲み込む。
ぼんやりとする頭でふと昔の夢のひとつを思い出した。
それは最期歳をとって眠りにつく時は好きな人の腕の中がいいというなんとも暗い夢だった。
歳は取れなかったけど、昔の片思い相手に抱かれて終わるのもそんなに悪くないな、とくしゃくしゃな顔の上鳴を見て私の意識はプツンと切れた。
(彼女の願いは早く叶いすぎた)
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ちぇけらっちょ。 - 輪来さん» 了解しました！お応えするのが遅くなるのでご了承ください。ありがとうございます、頑張りますね！！ (2018年10月22日 6時) (
レス) id: 6d55399477 (このIDを非表示/違反報告)
輪来 - リクエストなんですが(唐突)、デクをお願いします！とても面白かったです！これからも頑張って下さい！ (2018年10月19日 16時) (レス) id: 8010af24fd (このIDを非表示/違反報告)
輪来 - リクエストなんですが(唐突)、デクをお願いします！とても面白かったです！これからも頑張って下さい！ (2018年10月19日 16時) (レス) id: 8010af24fd (このIDを非表示/違反報告)
ちぇけらっちょ。 - きのこさん» リク承りました！ ですが、もはや日常ですがスランプ患ってるマンなのでお答えできるのが遅いです…すみません…。 (2018年10月14日 11時) (レス) id: 6d55399477 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - リクエストよろしいでしょうか？心操君でお願いします！！(期待のまなざし) (2018年10月14日 10時) (レス) id: b000323d2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぇけらっちょ。 | 作成日時：2017年5月11日 10時
