あの日の私と今の弟 ページ32
死柄木弔と一夜を過ごしたあの日から2週間が
経過しようとしている。
体育祭が目前に迫っているため、スカウトを狙って
いるヒーロー達や、上に上がろうとする生徒たちは
少しピリピリした雰囲気を醸し出していた。
私も今年はこの雄英の教師だから忙しい……なんて
ことは全くなく、いつも通りすぎて不安になる。
消太曰く、『お前はメディアにも顔出ししてないし
情報も少ないから、もしもの時の隠し玉だ。それに
あのエンデヴァーさんの愛娘なんだから、あの人が
お前を見て何もしないわけないだろ。』だそうだ。
…まあ、同感だ。
「あっ！轟先生！」
「こんにちは、氷雪先生！」
「ああ。…お、体育祭に向けて訓練してるのか。」
「うん。でもどうすればもっと強くなれるのかわか
らなくなってきちゃってさ。」
「みんな抱えている問題は違うけれど、具体的な練
習方法が思いつかないのよ。」
「もしよろしければ轟先生、アドバイスを頂けませ
んか？」
「アドバイス…ねぇ……」
……アドバイス、か…。
「………気持ち、かな。」
「気持ち？」
「そう。大事なのは気持ちだ。どんなときも明るく
前向きな気持ちじゃないと、強くならないからね。
それにもし私たちヒーローが暗くて消極的な気持ち
で活動していたら、国民はどう思う。ただでさえ、
ヴィランに怯えているのに、もっと不安にさせてし
まうだろう？体育祭とはいえ、自分はヒーローなん
だって強気にいけば、きっと光が見えてくるはずだ
よ。……ま、これは自論だけどね。」
強くなれる方法なんて、いくらでもあるように思う
けど、実際は１つもないんじゃないかって私は考え
てしまう。
……だって、私はあの時……。
「氷雪先生？」
「ん？あ、ああ。大丈夫。で、何の話だったか？」
「体調が優れないのですか？」
「いや、最近はイレイザーに押し付けられる仕事を
マイクに押し返してるから、いつもよりぐっすり、
眠れているよ。」
「マイク先生、相澤先生に仕事押し付けていたのね
ケロ。」
「ははっ、許してやれよ？それじゃ、頑張れ。」
「「「はいっ！」」」
今日は久しぶりに実家に帰る日だ。
父さんや冬美、夏は元気にしているだろうか。
ー
冬美の美味しいご飯を食べ、風呂に入った私はふと
庭を眺める。
昔ながらの庭に、あの頃より大きくなった背中が見
えた。
まるで、昔の私のような背中だった。
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水蓮月夜(プロフ) - 座布団さん» いえいえ！ご意見いただけるだけありがたいです！ありがとうございます。ミリオはいい奴だ…！ (2020年4月7日 18時) (
レス) id: 46a31dc65f (このIDを非表示/違反報告)
座布団 - オチ決まってたんですね(￣▽￣;)すいません！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: 5f3a5b3cfe (このIDを非表示/違反報告)
座布団 - 凄くこの作品大好きです！！オチ希望は通形ミリオです！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: 5f3a5b3cfe (このIDを非表示/違反報告)
水蓮月夜(プロフ) - ミナさん» ご意見ありがとうございます！先日のアニメでホークス出てきましたよね。カッコよかった〜！年齢も近いし、良いかもしれませんねd(^_^o) (2020年4月2日 9時) (レス) id: 46a31dc65f (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - ホークスがいいです！ (2020年4月2日 9時) (レス) id: 1305b21a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水蓮月夜 | 作成日時：2019年4月26日 18時
