No.34 ホークス×碧海、幼き日の。�� ページ36
ホークスside
ぼーっと彼女が泳ぐ海を眺めていると、妙な振動を羽根が捉えた。
ﾎｰｸｽ「？(なんだ...)」
海の方を見ると、ヘリが飛んでいた。
ﾎｰｸｽ「(ヘリの音か...
...いや、何かおかしい)」
ヘリは海上の少し上を飛んでおり、碧海の真上に来るとそのまま上昇をはじめた。
『え！』
海底から網のようなものが上がり、碧海を捕えた。
ﾎｰｸｽ「！？
(ヘリから細い糸が垂れてる。
網を引っ張ってるのか...)」
碧海は身動きが取れず、ヘリはそのまま逃亡しようとしていた。
しかし、俺はそのときはもう空中にいた。
糸は硬すぎて斬れなかったが、網の方は羽で何とか斬ることが出来た。
『きゃ！！』
上空から落ちていく碧海をキャッチした。
そして羽根をさらに数個飛ばし、ヘリのプロペラを破壊する。
ヘリは制御不能で、そのまま海へ落ちていった。
ﾎｰｸｽ「碧海？大丈夫？」
腕に抱えている彼女を見ると、気を失っていた。
爆発音に気づいたシャークスさんが真珠愛さんと一緒に砂浜にきた。
鮫「ホークスくん！碧海！」
ﾎｰｸｽ「気を失ってます
でも、怪我はなさそうです」
真珠愛「碧海...
ホークスくん、ありがとう
本当にありがとう」
真珠愛さんは涙目になりながら俺に言った。
シャークスさんはサイドキックの人達にヘリの誘拐犯を拘束するよう指示を出し、俺たちの方へきた。
鮫「君のおかげで、助かった
碧海を救ってくれて、ありがとう」
それから数時間碧海は目を覚まさなかったが、公安の迎えの車が到着し、俺はその車に乗って海王院家を後にした。
その日の夜、シャークスさんから連絡があった。
碧海はショックで事件前後の記憶が曖昧になっているらしく、俺の事は忘れている、と。
ﾎｰｸｽ「(まぁ、しょうがないか...)」
そう心に言い聞かせながらも、少し寂しくなった。
シャークスさんは何も言わなかったが、恐らく病院の先生に事件と関係する人と今はなるべく遠ざけるように言われているはず。
ﾎｰｸｽ「また、逢えるといいな」
大きくなってからでも、どこかで会えたら。
その想いを抱えながら、俺は今日も訓練をする。
〜回想終了〜
.
No.35 過去編おわり→←No.33 ホークス×碧海、幼き日の。��
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作者名：H.A. | 作成日時：2021年2月6日 15時
