【ヒロアカ】鳥人間と人魚姫。【ホークス】 (ページ31)

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No.29 ホークス×碧海、出会い。⑤ ページ31

主人公side

九州の遠征で出会ったそのヒーローは、ニュースや新聞でも良く見かける人だった。

彼は若くして実績を残しており、世間からは「速すぎる男」なんて呼ばれ方をしている。

そんな男が私に話しかけ、食事に行こうと誘ってきた。

軽口でヘラヘラと笑う彼を見て、この人も、ほかの人たちと一緒なんだろうなと思った。

私の容姿を見て近づいてくる人間は今まで何人もいた。

自意識過剰と思われるかもしれないが、男女問わず誰からも同じことを言われればさすがに自覚する。

もちろん中身を見てくれる人も中にいるが、大半の人間は私のこの容姿と、「人魚」というファンタジーな個性に惹かれて寄ってくる。

ほかもそうだが、特に異形・変異型は奇異の目に晒されることが多い。

様々な個性が存在するこの世界で珍しいも何もないでしょ。

なんて考えてしまうが、それが周りの反応なのだ。

食事が終わると、彼は送ると言って私を抱きかかえて飛び上がった。

ﾎｰｸｽ「今日が初飛行ですね」

初飛行、たしかにそのはずなのだが、

彼の言葉にどこか引っかかっていた。

『(...なんだろう、この感じ

前にも、同じようなことがあった気がするのに、思い出せない)』

飛んでいる途中、敬語をやめてほしいと伝えると、今度は向こうからも敬語をやめるように言われた。

『初対面なのにいきなりタメ口使うのはちょっと...』

ﾎｰｸｽ「え～ソレなんか距離感感じるんだけど

よし、じゃあわかった」

『？』

ﾎｰｸｽ「海王院サンはそのままでいいよ

その代わり、海王院サンのこと碧海って呼ぶね」

『(呼び捨て...)』

ﾎｰｸｽ「ね？いいでしょ？」

『...

わかりました』

了承すると、ホークスは嬉しそうにしていた。

『でも、人前ではヒーロー名でお願いしますね』

ﾎｰｸｽ「あ、そういえばまだ聞いてなかった

なんてヒーロー名なの？」

『「ALL MARIN(オールマリン)」

これが、私のヒーロー名です＿＿＿』

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