光よりも速く風に舞え【ハヤテ・インメルマン】

第四章 ページ25

ハヤテside



翌日、俺は初めて自分の機体を見せて貰った


ハ「こいつか……いい感じだ！」


ガ「VF-31ジークフリード。慣性制御システム標準装備の最新鋭機だ」


貴「ハヤテには勿体ないね」


隣にいるAが笑って言うとアイくんも黄色に光った。俺は青い機体を見つめた


ガ「それから俺達からの入隊祝いだ」


渡されたパッドをAと見るとマキナさんとレイナさんが映った


マ『やっほ〜。AIサポートが嫌いなハヤハヤ用に私達皆でジクフリちゃんをインプットしておきました〜！』


後ろには目の前にあるジークフリードと皆が見える


レ『これでヘルメット被る必要』

マ『無し！』


マキナさんが手でバツを作る


マ『でもでもいざとなったらちゃんとEXギアシステムをつかうんだぞ！』


マキナさんがそう言うと機体に乗ったレイナさんの頭に自動的にヘルメットが装着されレイナさんがピースする


ハ「ありがてぇ……！」


俺はジークフリードに視線を戻した


貴「あ、フレイア」


振り向くと難しい顔をしてやって来るフレイアが見えた


ハ「よ！フレイア」


声をかけるが集中しているのか全く気付かない


ハ「おーい」


フ「ハヤテ、A……」


目の前に来てようやく気付いたのかフレイアは顔を上げた


ハ「何だ？初ステージにびびってんのか？」


するとフレイアの手に持っている物が目についた


ハ「それ、アル・シャハルでも持ってたよな。お守りか？」


そう聞くとフレイアは大事そうにそれを握った


フ「うん。子供の頃ウィンダミアに来てた地球人に貰ったんよ。これで外の音楽を知ることができた。
リン・ミンメイ、ファイヤーボンバー、シェリル・ノーム、ランカ・リー。そしてワルキューレも」


貴「いつも聴いていたよね」


フレイアは頷く


フ「格好いいって思った。自分もこんな風になりたいって思った。でも……」


声が小さくなっていくフレイアに俺は笑いかける


ハ「らしくねーぞ。命懸けで飛べば飛べる！だろ？」


俺の言葉にハッとしたフレイアは笑顔になり大きく頷いた


フ「うん！飛べば飛べる！人生30年！考えとる暇があったら飛び続けんとね〜！あんがとーハヤハヤ！」


フレイアが去ってからミラージュがポツリと言った


ミ「ウィンダミア人は身体能力の高さと引き換えに短命な種族。平均寿命は30年……」


ガ「あの顔を見てると何だかピンとこねーがな」


話を聞きながらAは複雑そうにフレイアを見ていた

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