第18話 ページ19
「策は、なった。『本命』への引き継ぎは頼んだぞ、我らの同胞『2wink』よ!」
れーちゃんは舞台裏に引っ込んでしまった。一瞬俺を睨んだ気がしたのは多分気のせいではないだろう。
...あの時俺は逃げてしまったから、怒っているだろうか。
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零「あぁ、兄者、来たのかえ?」
「俺の事睨んでたくせに??」
零「気づいたのに来るんじゃな...」
呆れたように笑ったれーちゃんは昔と変わらず、どこかに自分の何かを隠してしまうような...悲しそうな笑顔だった。
零「もう、過去は気にしてねぇよ。」
零「だから...お前も気にするな。」
そう強く、俺に言った。
「...あはは、ありがと。」
零「...そろそろ、行かねぇと。」
衣装の帽子を被り直すと扉に早足で向かった。
「ねぇ、零。」
零「ん?」
「俺、お前達にとってお兄ちゃんか?」
零「...?当たり前だろ、何言ってんだよ。」
なんでそんなこと聞くんだ、みたいな不思議そうな顔をして部屋を去っていった。
「そっか...良かった。」
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な「え〜、たいへん長らくお待たせ致しましたっ!」
舞台裏にいる俺はこの先の未来に胸を高鳴らせていた。
まぁ正直俺の本音を言えばれーちゃんに勝って欲しいけど?今回はTrickstarを勝たせるのがれーちゃんのお願いだし?仕方なくというか?
「ふふふ。」
でも何故かドキドキするな、なんか笑えてくる。
やばい、こんなの俺が初めて舞台に立った時以来だ。
な「勝者は、光で照らされる!スポットライト、どうぞ〜☆」
そうして、スポットライトはTrickstar...もといあんずに降り注いだ。
と同時に、舞台裏に引っ込んでいたTrickstarが舞台に飛び出して行った。
ス「どれだけ感謝しても足りないよ!君たちの笑顔が、声援が、俺たちの道行きを照らしてくれたんだ!感謝を込めて歌うよ!『ONLY YOUR STARS』!」
そうして、革命は終わった...
なんて、言えれば良かったんだけどな。
今日のラッキーキャラクター
マドモアゼル
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作者名:はっぱ x他1人 | 作成日時:2020年5月10日 14時